[図説]ユーラシア「帝国」の地政学
発売日
2022年08月16日
判 型
四六判並製
ISBN
978-4-569-85276-8

[図説]ユーラシア「帝国」の地政学
ロシア・中国の行動原理がわかる

著者 宮崎正勝著 《著述家》
主な著作 『早わかり世界史』(日本実業出版社)
税込価格 1,925円(本体価格1,750円)
内容 ウクライナ侵攻のロシア、一帯一路政策の中国──二大国の行動原理を、地政学の祖・マッキンダーの考え方をベースに解き明かす。



 ロシアのウクライナ侵攻、中国の「一帯一路」政策の動きは、「帝国シンドローム(症候群)」とも見ることができる。ロシア帝国の復興を目ざすプーチン、中華文明の復興を目ざす習近平が、軍事をからめて勢力を拡大しようとしているのである。

 ロシアも中国もユーラシアの大国であるが、中央ユーラシアの戦略的重要性に着目し、その地域を「ハートランド(心臓部)」と命名したのが、後に地政学の祖といわれるハルフォード・マッキンダーである。マッキンダーは、「世界はイデオロギーで変わるのではなく、(食糧などの)諸資源の偏りと、戦略的要地の偏在により、資源と要地、その奪い合いで変遷した」と指摘している。その考えは今でも有用であると著者は捉える。

 本書は、中ロの国家戦略を、「中央ユーラシア(ハートランド)」と「帝国シンドローム」を軸に世界史と地政学で解き明かす。地図や写真が多く、初心者でも興味をもって読み進めることができる。