人名事典

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武見敬三

(たけみ・けいぞう)
 一九五一年東京都生れ。慶應義塾大学法学部卒。同大学院博士課程修了。東海大学教授。九五年の参議院選挙で自民党の名簿一位で比例区から初当選。日本医師会会長・故武見太郎氏の三男。

 参議院「アジア・太平洋に関する小委員会」の委員長。九六年五月同委員会が採択した「中台問題の平和的解決に向けた提言」のとりまとめ役を果した。提言は中国の軍事的行動には「関心をもたざるをえない」と軍事演習を批判したことでも注目を集めたが、驚くべきは、この提言は日中国交正常化以降、国会が台湾問題で示した初の意思表示だったこと。とにもかくにも、安全保障と国益を議員同士が議論する、この異例の小委員会のおかげで、国会は「正常化」しつつあるのか。

 論文に「国際化、国内化と台湾化の政治力学」(『世界週報』92年3月5日号)、「台湾-日台関係脆弱のなかの安定」(『世界』91年4月臨時増刊)など。

(データ作成:1997年)