人名事典

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豊田章一郎

(とよだ・しょういちろう)
 一九二五年愛知県生れ。名古屋大学工学部卒。トヨタ自工取締役、トヨタ自販社長、トヨタ自動車社長を経て会長。経団連会長も務める。

 豊田佐吉翁の直系の三代目。九六年一月、経団連会長として長期ビジョン「魅力ある日本の創造」をまとめた。柱の一つは首都移転で、二○○○年までに新首都の建設に着手し、二○一○年までにはそこで第一回の国会を開くと具体的な目標を立てた。首都移転をきっかけに、徹底した行政改革と規制の撤廃が狙いだが、東京の地域エゴばかりでなく政界や財界にも反対論は少なくない。しかし、「徳川家康の江戸開府以来四百年、そろそろ人心一新の時期だ」と気にとめるふうでもない。大トヨタのトップとしては、着実に目標に向って事を仕上げていく堅実派経営者である。また技術者としても、自動車製造の品質管理で成果を上げ、デミング賞本賞を受けたほどの実力がある。

(データ作成:1997年)