米内光政
発売日
2001年02月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57518-6

米内光政
海軍魂を貫いた無私・廉潔の提督

著者 神川武利著 《作家》
主な著作 秋山真之』(PHP研究所)
税込価格 1,100円(本体価格1,000円)
内容 山本五十六、井上成美とともに“海軍リベラル”トリオとして、強硬派軍部と戦った、廉潔の提督の生涯を描き上げる、書下し長編小説。



 ナチス・ドイツの快進撃に触発され、陸軍を中心に、対米英戦争に突き進んだ日本。そして、多大なる犠牲を払っての悲惨な敗戦。この激動の時代を、常に冷静に見つめながら、崩れ行く日本の中にあって、国が向かうべき正しい方向を、静かに示し続けた、海軍大将・米内光政。本書は、その無私・連結にして至誠の人の重厚なる生涯を、思いあふれる筆致で鮮やかに描き上げる、長編歴史小説である。 著者である神川武利氏の父・武夫氏は、海軍において、米内の教え子にあたる。武夫氏は、米内の指導の通り太平洋戦争において勇戦・奮闘し、最後は、レイテ沖海戦に出陣、巡洋艦「鳥海」艦上で戦死を遂げた。今回の作品において、神川氏は、その亡き父への想いと、昭和初期という、自らが少年期を体験した時代に対する疑問を重ね合わせて、あふれる感情を、時には抑え、時にはほとばしらせて、米内を主人公に置きつつ、まさに己の精神史を綴っているかのようである。