伊達宗城(むねなり)
発売日
2004年04月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-66152-0

幕末最後の賢侯
伊達宗城(むねなり)
世界を見据えた「先覚の人」

著者 神川武利著 《歴史作家》
主な著作 秋山真之』(PHP研究所)
税込価格 776円(本体価格705円)
内容 動乱の幕末期、アジア初の蒸気船を建造するなど、早くから世界を見据えた先覚の名君・伊達宗城。その波瀾の生涯を活写した力作小説! 



 激動の幕末期、四国の伊予宇和島藩10万石に、島津久光・山内容堂・松平春嶽と並び「四賢侯」と称えられた名君があった。いち早く洋学の研究を奨励し、アジア初の蒸気船を建造するなど、世界を見据えた先覚の人・伊達宗城である。

 幕臣の子に生まれ、わずか12歳で宇和島藩主の養子となった宗城は、やがて藩主となると、前藩主以来の殖産興業政策により藩政を富ましめ、高野長英・村田蔵六(大村益次郎)ら藩外の賢者に依頼し、宇和島藩に最先端の知識と技術を積極的に導入する。

 中央政界では、将軍継嗣問題で一橋派に属したため、安政の大獄で隠居を余儀なくされるが、一貫して公武合体の推進者として激動の政局の中心にあった。しかも明治維新以後は、新政府の要職を歴任、全権大使として日清修好条規を締結するなど、旧幕の大名にしては異色の生涯を歩んでいる。

 つねに時代から求められ続けた、「器量人」の波瀾の人生を描く力作小説。

 文庫書き下ろし。