京都色彩紀行
発売日
2001年11月07日
判 型
A5判並製
ISBN
978-4-569-60812-9

京都色彩紀行

著者 吉岡幸雄著 《染織史家》
岡田克敏写真
主な著作 色の歴史手帖』(PHP研究所)
税込価格 2,640円(本体価格2,400円)
内容 古都・京都を隅々まで巡り、いにしえの色を、寺社の建物、町屋の佇まい、職人たちの技、さらに四季の風光の中に再発見する写真とエッセイ。



 本書は古都・京都を隅々まで巡りながら、いにしえの色を、寺社の建物、町屋の佇まい、職人たちの技、さらに、草木花、空、雨、雪、霧といった四季の風光の中に再発見しようとした随筆と写真集である。第一部の「四季散策の章」では季節ごとの色彩の見どころを案内。早春の色は、北の天満宮の梅と奈良・月ケ瀬の烏梅。夏の色は、大原野の竹林の里や、涼を求めて洛北の「水と火」を周遊。秋の色は、清水の坂道から東福寺へ、葉の移ろいを愛でる。さらに、暮れる秋の風情を嵯峨野に味わう。そして京の冬景色は北山から、など京都を知り尽くした著者ならではガイドが続く。第二部の「色とかたちの章」では、祇園や三条大橋、光悦寺の「木の造形」。鴨川、広沢池の「水の」変容。知恩院、南禅寺の「石の意匠」など、木、石、土、金、布といった素材(材質)別に、それらに手が加えられることによって表出する微妙な色彩をとらえている。京都の極上がわかる名著である。