九州戦国志
発売日
2008年12月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-67142-0

傑作時代小説
九州戦国志

著者 海音寺潮五郎著 《作家》
杉本苑子
細谷正充
主な著作 <海音寺・主な著作>『天と地と(上・中・下)』(文春文庫)
税込価格 755円(本体価格686円)
内容 大友宗麟、立花宗茂、高橋紹運、加藤清正……。戦国の九州を舞台に乱世を生きた武将たちの意地、野望、気骨を描いた傑作短篇六篇を収録。



 戦国乱世の動乱は、京の都から遠く離れた九州でも激しく渦巻いていた!

 本書は、九州の大地を舞台に、理想、夢、野望を追い求めて戦った武将のドラマを集めたアンソロジーである。

 豊臣秀吉が「豪勇の士として西国で無双」と評価した武将の魅力を浮かび上がらせる海音寺潮五郎の「立花宗茂」。

 やり手の南蛮商人の目を通して「大友二階崩れ」を描いた杉本苑子の「ピント日本見聞記」。

 「武士の鑑」と讃えられた名将・高橋紹運を意外な視点からとらえた白石一郎の「さいごの一人」。

 竜造寺家が大敗した沖田畷の合戦で、悲愴な戦いを繰り広げた武士の姿を描いた滝口康彦の「与四郎涙雨」。

 時代の波に翻弄され、誇りを保ちながら滅びていく名門・宇都宮家に光をあてた高橋直樹の「城井一族の殉節」。

 関ヶ原合戦の折に、黒田如水と組んで天下を狙う加藤清正の野望を描いた南原幹雄の「虎之助一代」。

 収録した六編はいずれも読み応え十分。戦国ファン待望の一冊である。