きんのことり
発売日
2001年11月01日
判 型
A5判上製
ISBN
978-4-569-68306-5

きんのことり

著者 あまんきみこ
荒井良二絵
主な著作 よもぎのはらのおともだち』(PHP研究所)
税込価格 1,045円(本体価格950円)
内容 小さな風の子が旅に出ました。――ファンタジーの名手あまんきみこが描く心あたたまる童話。透明感ある荒井良二の絵で待望の新装復刊!



 ファンタジーの名手あまんきみこが描く心温まる世界が、二十年の時を越えて新装復刊しました。

 小さな北風の子が、生まれて始めての旅にでました。出発の時、お母さんが「北風は南風のように、動物や人間に喜ばれない。でも、北風も立派な風なんだからね」と言われて旅立ったのですが、やはり皆に敬遠され、心を痛めていました。そんな時、一本のいちょうが呼んだのです。「私の葉っぱ全部落としておくれ、根元で寒さに震える子猫を温めてあげたいから、手伝って」と。いちょうを気遣う北風の子と、子猫を気遣ういちょうの木。そこには自分を超えた大きな愛が、存在していました。

 このお話の中で始めての旅をする北風は、人生の荒波に飛び出したこどもそのものです。そしていちょうの木はといえば、こどもが活躍できる場を見出し、大きな愛のお手本を見せてあげられる大人です。心を描いた作品として長年小学校の道徳の副読本としても、愛された作品です。