変わる世界、立ち遅れる日本
発売日
2010年02月15日
判 型
新書判並製
ISBN
978-4-569-77728-3

変わる世界、立ち遅れる日本

著者 ビル・エモット著 《(エモット)国際ジャーナリスト(「エコノミスト」元編集長)》
烏賀陽正弘
主な著作 世界潮流の読み方』(PHP研究所)
税込価格 814円(本体価格740円)
内容 世界経済は回復に向かっている? 日本が生き残る戦略とは? 中国の人民元は早急に切り上げるべき? 近未来の世界潮流を大胆に予測!



 日本を「モノづくり立国」とする既成概念は捨て、「サービス業」振興の政策を立案すべきだ。小売、卸売から、通信事業、電力、空港、宣伝、メディアまで、GDPの7割を占めるサービス業の規制緩和がなければ、国際競争から取り残される。鳩山政権にその認識はあるのだろうか。

 本書は、英「エコノミスト」元編集長が、金融危機後の世界潮流と、日本の進むべき道について示唆を与えてくれる注目の内容である。著者は、じつは小泉政権による構造改革では、なんらめぼしい改革は行なわれなかったと看破する。日本には、いまだに「市場原理」が根づいていないというのだ。だからこそ、欧米に比べて日本は、金融危機後の復興に立ち遅れている。この苦言を、日本の政策者たちはどのように受けとめるだろうか。

 他にも「中国人民元切り上げはいつか」「環境問題や格差社会で、資本主義がどのように変容したか」など、グローバルな視点で考察した知見を披露した渾身の力作。