江戸の智恵
発売日
2010年08月27日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-79013-8

江戸の智恵
「三方良し」で日本は復活する

著者 養老孟司著 《(養老)東京大学名誉教授、解剖学者、(徳川)徳川宗家第十八代当主》
徳川恒孝
主な著作 <養老・主な著作>『バカの壁』(新潮社)
税込価格 1,430円(本体価格1,300円)
内容 「開国」か「鎖国」か。経済成長か安定か。悩める日本人に、二百年前の「大人の智恵」を開陳。無理なく、真っ当に生きる道を伝授する。



 いま、なぜ江戸時代が大事なのか。養老氏・徳川氏いわく、われわれがこの時代の社会に学ぶべきは「人の力」であるという。「世間」に配慮して欲を抑える個人の忍耐や、目上や同僚が仲間を叱咤する習慣の積み重ねが、二百六十年ものあいだ平和と国力を築いた原動力だった。武士も町人も美学をもち、己を律することを知っていた。だからお上の威光は「そこそこ」でよく、行政の実務は町人や農村の顔役に任せた。お触れ(法律)の実施についても、杓子定規ではなく、「目に余る」ときに罰した。法より世間の目が社会秩序を守ることを知っていたからである。翻ってこの十数年、日本では条例・法律や規制の類がやたらと増えている。だが、それで世の中が良くなったかといえば、むしろ悪くなったと感じる方が圧倒的に多いのではないか。風通しの良い社会を築くために、いまこそ江戸の智恵が必要である。グローバル時代に生きるヒントと、日本人の美質を発見する一冊。