Voice
発売日
2022年11月5日
税込価格
840円
(本体価格764円)
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Voice 2022年12月号

今月号の読みどころ

10月16日より開催された、第20回中国共産党大会。「三期目」が正式に決定したことによって、習近平国家主席はいよいよ建国の父・毛沢東と並ぶ存在となった。一方で、アメリカでは11月8日に中間選挙が投開票される。伝統的に政権与党は苦戦を強いられる選挙であり、やはり主役はトランプ前大統領との声も聞こえるが、はたして結果は――。ロシア・ウクライナ戦争が泥沼化しているが、国際秩序の基軸が米中対立であることは明白だ。米中ともにターニング・ポイントを迎える2022年秋、両国はどこへ向かい、角逐はどう展開するのか。そして、両国の衝突はどのような「犠牲者」を生むのか。駐米大使を務める冨田浩司氏の独占インタビューや、村田晃嗣氏と千々和泰明氏の対談、また中国の内情に精通する峯村健司氏の論考などから、多角的に検討する。特集2は「現代に問う『新しい人間観』」。小誌の創刊者である松下幸之助が著書『人間を考える』を発表してから半世紀のいま、衆知を集め、令和に即した人間観を議論する。巻頭には、経済同友会副代表幹事を務めるリクルートHDの峰岸真澄会長の特別インタビュー「『新しい資本主義』を阻むもの」を掲載。
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今月号の目次

特集1:米中対立の犠牲者
冷戦より遥かに複雑な「戦略的競争」
冨田浩司
42p
米中間選挙と「新・悪の枢軸」との緒戦
吉野直也
52p
習近平政権の「三期目」を解剖する
峯村健司
60p
「周縁政策の成功」にこだわる中国
熊倉 潤
68p
対立の「受益者」北朝鮮外交の行動原理
倉田秀也
76p
ASEANに根づくプラグマティズム
鈴木早苗
84p
「新世界内戦」下で直面する経済危機
柴山桂太
92p
戦争がもたらす「インフレ・ジレンマ」
マーカス・K・ブルネルマイヤー
100p
「一国平和主義」で国は守れない
村田晃嗣/千々和泰明
108p
特集2:現代に問う「新しい人間観」
中国哲学で人間中心主義を超える
中島隆博
142p
近代に見失われた共時性が貫く共同体
会田弘継
150p
なぜ人類は「わかり合える」のか
海部陽介
158p
「人間らしさ」の限界を自覚した先に
瀬名秀明
166p
連載 ほか
巻頭インタビュー
「新しい資本主義」の実行を阻むもの
峰岸真澄
18p
特別対談
日本人が「新しい知」を生む時代へ
上野千鶴子&森本あんり
118p
武器を捨てても平和は訪れない―香港とウクライナでみた現実
安田峰俊/クレ・カオル
130p
F1を制したマネジメント術と人間力
山本雅史
206p
承久の乱にみる「敗者に学ぶ歴史」
呉座勇一
216p
コロナ下の夜の街〈10〉
十勝のスナックと地域のつながり
谷口功一
184p
天才の光と影〈10〉―異端のノーベル賞受賞者たち―
エルヴィン・シュレーディンガー
高橋昌一郎
192p
言葉のリハビリテーション〈18〉
マチガイの恩恵
森田真生
200p
リーダーになるための映画〈5〉
ゴダール作品という反面教師
伊藤弘了
224p
著者に聞く
言葉は生きるための「心の船」
石井光太
232p
ニッポン新潮流〈歴史論争〉
家康の遺言〈その2〉
渡辺惣樹
30p
ニッポン新潮流〈政治外交〉
中国の歪な国家資本主義
三浦瑠麗
32p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
進まぬメディアの規制改革
西田亮介
34p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
「歩く」からまちを動かす
藤村龍至
36p
地域から日本を動かす〈8〉
東日本大震災の被災地の「次の道標」
結城豊弘
38p
令和の人文アニメ批評〈4〉
『うる星やつら』
渡邉大輔
236p
歴史家の書棚〈30〉
井上達夫『ウクライナ戦争と向き合う』
奈良岡聰智
240p
巻頭言〈24〉
人類進化に見る「老後」
長谷川眞理子
15p
文明之虚説〈60〉
生きづらさの時代
渡辺利夫
246p
今そこにある近代〈26〉
筑波山
写真・文/門井慶喜
1p
Wonder People〈24〉
無言の抵抗から生まれた奇跡の丘
写真・文/佐藤健寿
8p
令和の撫子〈43〉
小野なぎさ 
撮影/吉田和本
11p
Voiceブックス
編集者の読書日記

242p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

243p
Voiceレター
読者の感想&意見

244p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。