Voice
発売日
2025年7月4日
税込価格
880円
(本体価格800円)
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Voice 2025年8月号

今月号の読みどころ

石丸現象、国民民主党旋風、齋藤元彦兵庫県知事の再選──。2024年は、選挙が大きな話題を呼んだ年でした。そして今年、「選挙の夏」が到来します。6月22日に投開票された東京都議会選挙では自民党が「大敗」を喫しましたが、7月20日には参議院選挙が控えています。少数与党によって政権が運営されている現在の日本政治において、今回の参院選はきわめて大きな意味をもつでしょう。他方で、いま私たちが論じるべきは、選挙の結果だけではなく、選挙のあり方そのものではないでしょうか。はたして、現在どれだけの国民が選挙に希望を見出しているでしょうか。近年、「SNS選挙」という言葉がメディアで頻繁に取り上げられていますが、選挙を取り巻く環境や制度について、いまこそ真剣に考える必要があります。本号では、このたびの参院選の意味を問う牧原出氏と中北浩爾氏の対談や、「SNS選挙」の虚実に迫る佐藤卓己氏と西田亮介氏の対談などを掲載しています。特集2は「日米中露『ナンバー2』の研究」。世界的に注目を集めるアメリカのバンス副大統領をはじめ、中国、ロシア、そして日本における「ナンバー2」の実像や影響力に迫ります。そのほか、岡部伸氏によるイスラエルの諜報機関「モサド」元長官へのインタビューも必読です。
公式サイト

今月号の目次

特集1:選挙は「国」を救うか、壊すか
対談
日本政治の「岐路」としての参院選
牧原 出&中北浩爾
44p
第二院のアイデンティティを問い直す
大屋雄裕
56p
為政者はいかに選挙を「操作」するか
東島雅昌
64p
普通選挙法を導いた「名裏方」の教え
井上義和
72p
「沖縄=公選法特区」の真相に迫る
安野修右
80p
投票の棄権は悪と言えるのか
玉手 慎太郎
88p
私たちは何を選んできたのか―日本の選挙135年
清水 唯一朗
96p
Z世代の政治メディア活用と危うさ
渡邊久哲
104p
対談
「SNS選挙」の虚実と情報安全保障
佐藤卓己&西田亮介
112p
特集2:日米中露「ナンバー2」の研究
バンスには大衆の声がわかる
廣部 泉
138p
何衛東の「失脚」で混乱必至の中国軍
中澤克二
146p
プーチンの「エゴ」を代弁するパトルシェフ
保坂三四郎
154p
「ナンバー2」不在の石破政権
塩田 潮
162p
特別企画
【イスラエル「モサド」元長官、日本に直言】
「ファイブ・アイズに加盟せよ」
岡部 伸
124p
巻頭対談
いま見つめ直すべき「ヒトの本性」
長谷川 眞理子&磯野真穂
20p
特別寄稿
忘れられない人―戦争の被害者、最後の返信
須賀川 拓
194p
連載 ほか
繰り返す災害のなかで「生きがい」を見出す
宮本亞門
170p
それでも、生まれてきたことを肯定する〈3〉
無意味のなかにある価値
近内悠太
186p
【新時代ビジョン研究会】
官民で模索する「多文化共生」―群馬県大泉町
宮村恵介
230p
抵抗するウクライナと「北方領土化」する占領地
渡辺玲男
202p
ルッキズムにおける疎外
戸谷洋志
212p
「コーオウンド・ビジネス」へのいざない
細川あつし
222p
著者に聞く
「男性」のイメージは凝り固まっている
周司あきら
238p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
いまだ不透明なネットとリアルの繋がり
西田亮介
32p
ニッポン新潮流〈教育企業〉
「成長」という名の「正解」探し
勅使川原 真衣
34p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
まちの新陳代謝を促す「まれびと」
藤村龍至
36p
ニッポン新潮流〈現代思想〉
病院襲撃事件の背後にある「反出生主義」
谷川嘉浩
38p
地域から日本を動かす〈40〉
万博の元気が日本を牽引する
結城豊弘
40p
歴史家の書棚〈61〉
内務省研究会編『内務省』植村和秀『文部省の国体明徴政策』
奈良岡 聰智
242p
巻頭言〈17〉
エルサレム、プーリームの頃
冨田浩司
17p
文明之虚説〈92〉
福澤 朝鮮への恋
渡辺利夫
248p
戦跡が語る「先の大戦」〈7〉
ヤップ島
写真・文/安島 太佳由
1p
里山―未来へつなげたい日本の風景〈20〉
湿度を感じる砂丘
写真・文/今森光彦
8p
令和の撫子〈75〉
アナンヤ・ドナパティ 
撮影/吉田和本
13p
Voiceブックス
編集者の読書日記

244p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

245p
Voiceレター
読者の感想&意見

246p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。