Voice
発売日
2023年2月6日
税込価格
840円
(本体価格764円)
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Voice 2023年3月号

今月号の読みどころ

ロシアがウクライナを侵攻してから1年が経とうとしているが、わが国では昨年12月、防衛力強化に向けた三つの文書が改定された。「反撃能力」の保有を明記するなど、戦後の安保政策を大きく転換する画期だが、財源を巡る議論などは紛糾した。本来ならば、いまこそ「日本をいかに守るか」という観点から、国のかたちも含めて大局的に議論するべきではないか。安保三文書改定への評価から、国防の議論の急所を考える。歴史を紐解きながら国家安全保障戦略を読み解く兼原信克氏や、安保三文書を徹底解剖する千々和泰明氏の論考のほか、元米国大統領補佐官のH・マクマスター氏と米ハドソン研究所研究員の村野将氏の特別対談は必読だ。特集2は「SNS禍を乗り越える」。影だけではなく光も含めて、SNSとの向き合い方をあらためて考える。巻頭には、野田佳彦元総理と先崎彰容氏の大型対談を掲載。政治の劣化と言葉の大切さ、野党が果たすべき役割、さらには国防についてなど、多岐にわたるテーマを議論いただいた。
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今月号の目次

特集1:国防の責任
戦略的思考に目覚めた日本
兼原信克
42p
世界が見習うべき「責任ある一歩」
ハーバート・マクマスター&村野 将
52p
安保三文書を徹底解剖する
千々和泰明
62p
戦争の基本構造は昔と変わらない
兵頭二十八
70p
「青写真なき防衛産業」がアキレス腱
細川昌彦
78p
「防衛増税」が吹かせる解散風
清水真人
86p
なぜドイツは「大転換」したのか
熊谷 徹
94p
巻頭対談
政治は言葉を取り戻せるか
野田佳彦&先崎彰容
18p
特集2:SNS禍を乗り越える
「ネトウヨ的な言説」に遭遇する人
秦 正樹
130p
二つの占拠事件から見えるもの
若江雅子
140p
増幅する「寂しさ」との付き合い方
谷川嘉浩
148p
報道ベンチャーがつくる共助の仕組み
米重克洋
156p
連載 ほか
日本が「世界の最前線」に立つ理由
ノア・スナイダー
112p
将来世代に経済負担を課す岸田政権
木内登英
120p
「歴史観」を養うための読書
山内昌之
164p
民主主義はなぜ世界に広まらないのか
原田 泰
210p
特別対談
専守防衛と非核三原則から脱却を
河野克俊&三浦瑠麗
102p
考えさせたい大人、答えが欲しい若者〈1〉
とにかく正解を求める若者たち
金間大介
202p
地政学的要衝研究会〈13〉
海洋国家の命運を握る南太平洋
関口高史
184p
コロナ下の夜の街〈終〉
小さなオデュッセウスの帰還
谷口功一
194p
日本代表「W杯ベスト8突破」の鍵
結城康平
218p
嗜好品が支える精神の健康
松本俊彦
224p
著者に聞く
「妄想力」という日本人の強み
久保(川合)南海子
232p
ニッポン新潮流〈歴史論争〉
不思議な男:バラク・オバマ〈その1〉
渡辺惣樹
32p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
実態と認識が乖離するコロナ禍
西田亮介
34p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
磯崎新が遺した問い
藤村龍至
36p
地域から日本を動かす〈11〉
小泉八雲と妻セツの物語
結城豊弘
38p
令和の人文アニメ批評〈7〉
『THE FIRST SLAM DUNK』
渡邉大輔
236p
歴史家の書棚〈33〉
『三笠宮崇仁親王』
奈良岡聰智
240p
巻頭言〈27〉
進化をめぐる誤解
長谷川眞理子
15p
文明之虚説〈63〉
安保三文書と福澤諭吉
渡辺利夫
246p
今そこにある近代〈29〉
アンパンマンミュージアム
写真・文/門井慶喜
1p
Wonder People〈27〉
ジャングルに君臨した世界最大の電波望遠鏡
写真・文/佐藤健寿
6p
令和の撫子〈46〉
中田花奈 
撮影/吉田和本
9p
Voiceブックス
編集者の読書日記

242p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

243p
Voiceレター
読者の感想&意見

244p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。