Voice
発売日
2023年3月6日
税込価格
840円
(本体価格764円)
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Voice 2023年4月号

今月号の読みどころ

パンデミックの後遺症と戦争の余波もあり、2022年の世界経済は混迷をきわめた。世界はインフレに襲われ、年末年始には「ピークは越えた」との声も聞こえたが、依然として予断を許さない。日本では4月から日本銀行が新体制を迎えるなど転機となるタイミングに、グローバル・インフレの行方やアメリカの金融政策の影響、中国とASEANが築いた一大経済圏の現在、さらにはエネルギーやESGなどの観点から、世界経済の「リアルとリスク」を読み解く。巻頭には4月1日に社名変更を控える日本電産の永守重信会長兼CEOの独占インタビューを掲載。特集2では、ロシア軍の侵略開始から1年が経過したいま、ロシア=ウクライナ戦争と国際秩序のこれまでと現在を問い直す。ウクライナ人研究者であり作家のオリガ・ホメンコ氏にも、ウクライナ人にとっての「故郷」と「国境」をテーマに寄稿いただいた。そのほか、SNSでの積極的な発信でも話題を集めるティムラズ・レジャバ・ジョージア大使の特別インタビューを掲載するほか、今号より筒井清忠氏の大型連載「近代日本暗殺史」が開始する。
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今月号の目次

特集1:世界経済、リアルとリスク
日本は「稼ぐ力」を取り戻せるか
野口悠紀雄
38p
人類を襲う悲劇的な未来
ヌリエル・ルービニ
48p
世界的インフレはなぜ起きたか
磯山友幸
56p
米国発の金融危機再来に備えよ
浪川 攻
64p
チャイナ・ASEANの変質と加速
邉見伸弘
72p
経済リスクを示し続けるESG
夫馬賢治
81p
戦争が変えたエネルギーの世界絵図
岩瀬 昇
88p
植田日銀でデフレに勝てるのか
柿埜真吾
96p
特集2:ウクライナ侵略戦争の1年
米英の「ひ弱さ」が招いた露の膨張
細谷雄一
122p
欧州を激変させる戦争
鶴岡路人
130p
これから始まる「負荷試験」
大木 毅
138p
インドの「継続」と「変化」を読む
笠井亮平
145p
歴史と感情が国際政治を動かす
吉田 徹
152p
世界は戦争をどう報じたか
豊島晋作
159p
ウクライナ人にとっての故郷と国境
オリガ・ホメンコ
166p
連載 ほか
巻頭インタビュー
日本電産、50年目の決断と覚悟
永守重信
18p
特別寄稿
公共人材確保法を整備せよ
松井孝治
112p
世界に誇るべき日本人投手の実力
吉井理人
216p
ジョージアは日本のパートナー
ティムラズ・レジャバ
104p
近代日本暗殺史
【明治(前編)】紀尾井坂の変、板垣退助岐阜遭難事件
筒井清忠
184p
考えさせたい大人、答えが欲しい若者〈2〉
若手が求める理想の上司像とは
金間大介
198p
なぜ彼らは「信仰」するのか
最相葉月
208p
「ルッキズム」からの精神的な解放
星野 太
224p
著者に聞く
文体に宿る世界観の相違
平尾昌宏
232p
ニッポン新潮流〈歴史論争〉
不思議な男:バラク・オバマ〈その2〉
渡辺惣樹
28p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
本当に「異次元」の「少子化対策」か
西田亮介
30p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
第二次安倍政権以後の都市設計
藤村龍至
32p
地域から日本を動かす〈12〉
大分県に根づく平松イズム
結城豊弘
34p
令和の人文アニメ批評〈8〉
『東京リベンジャーズ』
渡邉大輔
236p
歴史家の書棚〈34〉
君塚直隆『貴族とは何か』/村上紀史郎『陸軍大将・前田利為』
奈良岡聰智
240p
巻頭言〈28〉
「良い人」とは何か
長谷川眞理子
15p
文明之虚説〈64〉
韓国の「新しき両班(ヤンバン)」
渡辺利夫
246p
今そこにある近代〈30〉
金刀比羅宮の高灯籠(たかどうろう)
写真・文/門井慶喜
1p
Wonder People〈28〉
奇妙な歴史に彩られた奇妙な要塞
写真・文/佐藤健寿
8p
令和の撫子〈47〉
桜庭ななみ
撮影/キムラタカヒロ
11p
Voiceブックス
編集者の読書日記

242p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

243p
Voiceeレター
読者の感想&意見

244p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。