雑誌
Voice 2021年8月号
今月号の読みどころ
2021年7月、中国共産党は結党100年を迎えた。7月1日の式典では習近平党総書記(国家主席)が「台湾の完全統一は歴史的任務だ」と述べたが、台湾問題以外にも香港やウイグル、さらには新型コロナウイルスの「初動」における情報秘から「戦狼外交」まで、世界の目が中国に向いていることは間違いない。とくに日本にとって中国とは、地政学的な意味合いも含めて「大難題」であり、いかに向き合っていくかを感情論抜きで考えなくてはならない。特集では昨秋に駐中国大使に就任し、「中国が警戒する男」ともいわれる垂秀夫氏への独占インタビューを掲載するほか、中国の各国への浸透戦略に警鐘を鳴らすクライブ・ハミルトン氏や、習近平の野望を分析する天児慧氏などが登場。中国という国の行動原理やその背景を紐解いたうえで、日本の戦略をさまざまな角度から議論する内容となっている。
特別企画は「『五輪論争』の盲点」。コロナの感染状況など目の前の事象ばかりが語られるなか、より大きな視野で五輪を取り巻く問題を浮かび上がらせる。巻頭インタビューでは橋下徹氏が菅政権に「決定プロセスを見せよ」と提言するほか、東京都のデジタル戦略の旗振り役である宮坂学・東京都副知事の特別インタビューも必読だ。
特別企画は「『五輪論争』の盲点」。コロナの感染状況など目の前の事象ばかりが語られるなか、より大きな視野で五輪を取り巻く問題を浮かび上がらせる。巻頭インタビューでは橋下徹氏が菅政権に「決定プロセスを見せよ」と提言するほか、東京都のデジタル戦略の旗振り役である宮坂学・東京都副知事の特別インタビューも必読だ。
公式サイト |
---|
今月号の目次
総力特集:中国という大難題
日本の国益のためベストを尽くす |
垂 秀夫 |
40p |
北京の「侵略工作」と対峙せよ |
クライブ・ハミルトン |
52p |
毛沢東の反逆、習近平の野望 |
天児 慧 |
62p |
「グラデーション型」安保に向き合え |
神保 謙 |
70p |
「屈辱への気概」と戦狼外交の危うさ |
城山英巳 |
78p |
監視大国で進む「見えない思想統制」 |
高口康太 |
86p |
凄惨な弾圧を招く「外」への負の感情 |
平野 聡 |
94p |
日本は台湾を死守せよ |
グラント・F・ニューシャム |
102p |
特別企画:「五輪論争」の盲点
オリンピックの価値を問い直す |
舛本直文 |
110p |
二十一世紀の「危機の二十年」に備えよ |
村田晃嗣 |
118p |
戦時中と重なる国家意思の非決定状況 |
井上寿一 |
126p |
「五輪成功」の幻にすがらない政治を |
池田謙一 |
134p |
連載 ほか
菅政権は決定プロセスを国民に見せよ |
橋下 徹 |
18p |
日本は世界経済の強靭化に貢献を |
兼原信克 |
142p |
ヘイトクライムと「憎悪の民主化」 |
ブライアン・レビン |
150p |
ネット空間に「住所」を提供する |
加藤貞顕 |
158p |
男と女の「残念な脳」 |
中野信子&山口真由 |
208p |
あなたの人生が化石になる |
デイビッド・ファリアー |
216p |
「シン・トセイ」が体現する真のDX |
宮坂 学 |
166p |
「次」の歴史と人類の新軌道〈8〉 現代世界の「形のない皇帝」 |
長沼伸一郎 |
184p |
言葉のリハビリテーション〈2〉 「正しさ」と「精緻」 |
森田真生 |
194p |
質的価値×日本の新時代ビジョン〈4〉 静岡県・沼津「深海魚直送便」 |
青山沙織/鈴木宏和 |
200p |
なぜ難解なネット音楽がバズるのか |
おしら |
224p |
令和の事業家 微生物ゲノムは人類の宝の山 |
佐藤公彦 |
232p |
著者に聞く アメリカを愛した悪魔 |
高橋昌一郎 |
236p |
ニッポン新潮流〈歴史論争〉 渋沢栄一と幸田露伴 |
渡辺惣樹 |
30p |
ニッポン新潮流〈政治外交〉 リベラルな国際秩序は復権したか |
三浦瑠麗 |
32p |
ニッポン新潮流〈現代社会〉 高い法案成立率が意味するもの |
西田亮介 |
34p |
ニッポン新潮流〈日本文化〉 オリ・パラ後の建築・都市・国土 |
藤村龍至 |
36p |
西南、南西、テレビ風〈58〉 夢を諦めなかった男 |
結城豊弘 |
38p |
歴史家の書棚〈14〉 前田啓介『辻政信の真実』 |
奈良岡聰智 |
240p |
巻頭言〈8〉 エピジェネティックな変化 |
長谷川眞理子 |
15p |
文明之虚説〈44〉 コロナと人間(じんかん)交際 |
渡辺利夫 |
246p |
今そこにある近代〈10〉 郡山公会堂 |
写真・文/門井慶喜 |
1p |
Wonder People〈8〉 諸葛孔明の子孫が暮らす村 |
写真・文/佐藤健寿 |
8p |
令和の撫子〈27〉 神林夏実 |
撮影/川島伸一 |
11p |
Voiceブックス 編集者の読書日記 |
242p |
|
Voiceシネマ 編集者の映画三昧 |
243p |
|
Voiceレター 読者の感想&意見 |
244p |
Voice とは
月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。