Voice
発売日
2023年11月6日
税込価格
880円
(本体価格800円)
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Voice 2023年12月号

今月号の読みどころ

中東におけるイスラエルとハマスの衝突は、昨年来のロシア・ウクライナ戦争ととともに、国際秩序はもちろんのこと世界のエネルギー事情にも大きなインパクトを与えています。近年、「エネルギー安全保障」の重要性が叫ばれていますが、世界第5位のエネルギー消費大国である一方、供給のじつに8割以上を輸入依存している「持たざる国」である日本は、短期と中長期の双方から戦略を速やかに見直さなければいけません。電気代やガソリン代などの高騰など私たちの暮らしにも影響が及び始めているいま、本号では世界のエネルギー情勢の最前線を追うとともに、現下のエネルギー危機と未来をいかに生きる抜くべきかを考えます。世界のエネルギー事情に精通するアナリストである岩瀬昇氏と中東研究の第一人者である池内恵氏の対談や、エネルギー問題の世界的権威であるダニエル・ヤーギン氏の独占インタビューを掲載するなど必読の内容です。
第2特集は「『家族』に何が起きているのか」。子どもをもつことを諦めたり親の介護に悩んだりするミドル世代や、「毒親」に悩まされる人びとなど、家族を巡る現代日本の課題を考えます。そのほか、新著が話題を呼ぶ東浩紀氏への巻頭インタビューや、先の国民民主党代表選で敗れた前原誠司氏が政権奪取論を語る特別インタビューを掲載。
公式サイト

今月号の目次

特集1:エネルギー危機、どうする日本
「持たざる国」を襲う地政学リスク
岩瀬 昇&池内 恵
36p
「次の50年」に向けた困難な課題
小山 堅
48p
「イスラエル・ハマス戦争」の行方と余波
菅原 出
56p
ロシアが目論む世界新秩序を巡る闘い
畔蒜泰助
64p
欧州が陥る「エネルギー貧困」の現実
熊谷 徹
72p
脱炭素移行期こそ化石燃料に投資を
松尾 豪
80p
持続可能性の欠落が生む「抜け穴」
藤井秀昭
88p
日本のエネルギー政策、語られざる強み
ダニエル・ヤーギン
96p
特集2:「家族」に何が起きているのか
「負の資産」となった子ども
落合恵美子
146p
家族と介護の「距離」――相手の傍に居続けること
木下 衆
154p
誰が「母」を殺すのか?
齊藤 彩
160p
マッチングアプリは「家族」を変えるか
阪井裕一郎
166p
連載 ほか
「第二自民党」では意味がない
前原誠司
106p
総力戦を加速させる「未来の戦争」
長島 純&奥山真司
114p
自我を捨てれば苦しみは減る
古舘伊知郎&佐々木 閑
126p
産官学でスタートアップを支える
湯﨑英彦&本田圭子
136p
企業の「倫理」とどう向き合うか
福川恭子
208p
巻頭インタビュー
保守とリベラルは「訂正」できるか
東 浩紀
16p
台湾有事シミュレーション〈終〉
「戦って勝てる自衛隊」になるために
峯村健司
182p
親鸞、時代を超える言葉〈後編〉
「我ら」と語る覚悟はあるか
ひきたよしあき
192p
Z世代はなぜ「イミ消費」するのか
牛窪 恵
200p
「未知なる道」を歩むのが脚本の醍醐味
金子茂樹
216p
ウェルビーイングと「弱い結びつき」の力
入山章栄
222p
著者に聞く
記者の目に映る「医療現場」
岩永直子
230p
ニッポン新潮流〈歴史論争〉
世界は正気を取り戻せるか
渡辺惣樹
26p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
失われた「政策の幅」
西田亮介
28p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
東京型再開発の行方
藤村龍至
30p
地域から日本を動かす〈20〉
隠岐・海士町の成長戦略
結城豊弘
32p
令和の人文アニメ批評〈16〉
『火の鳥 エデンの宙』
渡邉大輔
234p
歴史家の書棚〈41〉
時武里帆『就職先は海上自衛隊 女性士官世界一周篇』
奈良岡聰智
238p
巻頭言〈最終回〉
現代文明の「病」
長谷川眞理子
13p
文明之虚説〈72〉
桂太郎と拓殖大学
渡辺利夫
244p
邂逅する中世と現代〈2〉
労働力の内訳
作・文/野口哲哉
1p
Wonder People〈終〉
外界と隔絶するタイの少数民族
写真・文/佐藤健寿
6p
令和の撫子〈55〉
坂本紫穗
撮影/吉田和本
9p
Voiceブックス
編集者の読書日記

240p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

241p
Voiceレター
読者の感想&意見

242p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。