• HOME
  • ニュース
  • 門田隆将著『オウム死刑囚 魂の遍歴』が第41回「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」最終候補作にノミネート

ニュース
  •  
  •  


門田隆将著『オウム死刑囚 魂の遍歴』が第41回「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」最終候補作にノミネート

令和元年度(第41回)「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」の最終候補作品に、PHP研究所刊、門田隆将著『オウム死刑囚 魂の遍歴』がノミネートされましたのでお知らせいたします。

 

9784569841373.jpg

 

株式会社講談社主催の同賞は、1979年に創設され、昨年度まで40回を数えた「講談社 ノンフィクション賞」を改称。本年度より、戦後を代表するノンフィクションの書き手であり、同賞受賞者(第6回)でもある本田靖春さんの名を冠して運営されています。

なお、受賞作決定は7月25日(木)です。

 

候補の5作品はこちら

過去の受賞者はこちら

 

本書『オウム死刑囚 魂の遍歴』について

遺された「獄中手記」5000枚が明かす驚愕の真実――。

 

想像を絶する犯罪を繰り広げ、多くの犠牲者を生んだオウム真理教。若者たちは、いかにこの教団に魅入られ、なぜ無惨な事件へと走ってしまったのか。教団で見たものとは。そして獄中の絶望と反省の日々の中で辿り着いた境地とは――。

 

本書は、「修行の天才」「神通並びなき者」と呼ばれ、教団の“諜報省長官”を務めた井上嘉浩の48年の生涯を通して、オウム事件の核心に迫った「究極の人間ドラマ」である。

なぜ、井上嘉浩なのか――。井上への取材は、オウム事件当時(1995年)にさかのぼる。取り調べの公安刑事が著者に語った、「いざというときに、井上は殺人から“逃げている”」という言葉から始まったのだ。

 

高校生の頃から瞑想や信仰に熱心だった井上嘉浩は、ふとしたきっかけでオウムに出会い、巧みに洗脳され、はまり込んでいく。だがやがて、教祖・麻原から死に直面するほどの様々な苛烈な扱いを受け、苦悩と葛藤の果てに、遂に犯罪に手を染める……。

逮捕後、両親との交流をきっかけに良心を取り戻した井上は、オウム幹部のなかでは最初期に教団から脱会し、裁判では、教祖や教団と対決する。だがその結果、四面楚歌の境涯に置かれることにもなった。

 

井上嘉浩が遺した手記と、膨大な取材から浮かび上がってくるのは、誰もが闇に落ちかねない恐ろしさである。だからこそ、「極限の状況下で、人間としていかに生きるべきか」という問いが眼前に浮かび上がり、⼼が揺さぶられる。

カルトの悲惨な事件を⼆度と引き起こさないためにもぜひ手に取りたい、人間の心の深奥に迫る傑作ノンフィクション。

 

★WEB Voice掲載記事(『オウム死刑囚 魂の遍歴』より一部抜粋、編集いたしました)

門田隆将 オウム死刑囚・井上嘉浩の5000枚の手記は何を語るのか

門田隆将 すべての罪はわが身にあり――その言葉を嘉浩は何度もくり返した

門田隆将 井上嘉浩・炎天下のコンテナ監禁――4日間「断水断食」の地獄

 

著者について

kadota201905.jpg

門田隆将(かどた りゅうしょう)

1958(昭和33)年、高知県生まれ。中央大学法学部卒。作家、ジャーナリストとして、政治、経済、司法、事件、歴史、スポーツなどの幅広いジャンルで活躍している。

著書に『なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日』(新潮文庫)、『甲子園への遺言 伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯』(講談社文庫)、『この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(集英社、角川文庫、第19回山本七平賞)、『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』(PHP研究所、角川文庫)、『「吉田調書」を読み解く 朝日誤報事件と現場の真実』『吉田昌郎と福島フィフティ』『日本、遥かなり エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」』(以上、PHP研究所)、『「週刊文春」と「週刊新潮」闘うメディアの全内幕』(花田紀凱氏との共著、PHP新書)、『汝、ふたつの故国に殉ず 台湾で「英雄」となったある日本人の物語』(KADOKAWA)など。


おしらせ 最新記事