鈴木貫太郎
発売日
2000年03月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57376-2

鈴木貫太郎
昭和天皇から最も信頼された海軍大将

著者 立石 優著 《作家》
主な著作 忠臣蔵99の謎』(PHP研究所)
税込価格 838円(本体価格762円)
内容 泥沼と化した戦局の中、終戦内閣の長として敢然と起ち、日本最大の難局に対峙した鈴木貫太郎。その生涯を鮮烈に描く、長編歴史小説。



 もはや勝利への望みはついえた太平洋戦争の幕をいかに引くか。それこそが、昭和天皇から、首相・鈴木貫太郎に託された、最大の任務であった。日清戦争当時から、“鬼の水雷艇長”として名を馳せたが、「軍人は政治に関与すべきではない」との固い信条から、決して、政界の表に立とうとしなかった“生粋の海軍軍人”は、天皇の口から「頼む」といわれ、ついに、この難局に立ち向かうことを決意する。しかし、特に陸軍においては、この時に至っても、“本土決戦、一億玉砕”の意気強く、天皇??鈴木ラインの“早期終戦”とは、全く相容れない情況であった。そこで、鈴木貫太郎は、本心をおしかくし、決戦派に迎合するように見せながら、海外の情勢をも見定め、自らの任務遂行に向けて、着々と手を打って行く。そして、ポツダム宣言の発表……ここに貫太郎は細心の注意を払いつつ、勝負をかけた行動に出た……。天皇と日本への至誠を貫いた男の生涯を描く長編小説。