自分の頭と身体(からだ)で考える
発売日
2002年02月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57694-7

自分の頭と身体(からだ)で考える

著者 養老孟司
甲野善紀
税込価格 565円(本体価格514円)
内容 感情をコントロールできる「身体」の動きがある? 脳はヒトに錯覚を見せていた? 解剖学者と武術研究家の「身体」をめぐる異種格闘対論!



 人はふとした時に“物事の本質”を考えることがある。この国、この社会、この時代……考えはめぐりめぐるもの。本書で刺激的な対論を展開しているこの二人も、同じように“物事の本質”を追究しているが、一味違う。われわれが日ごろ“当たり前”だとか“常識”だと思うことを、次々と突き崩していくのだ!

 例えば、甲野氏は「法律や規制よりも『自分の美意識』が大切だ」と語る。個人の「美意識」をもっとも尊重しなければならないものと位置付ける。それに対して養老氏は「『安全第一』と考えることがこの国のマザコン体質です」と語る。両者ともに、『安全』が行動原則となっている現代日本に疑問を投げかけているのだ。

 本書はそれぞれ“身体のしくみ”の専門家と“身体の動き”の専門家が、それぞれの視点で歴史、医療、教育、ことば、格闘技など多彩なテーマで語り合う。解剖学者の“メス”と古武術家の“刀”が火花を散らせる異種格闘対論である。