諸葛孔明
発売日
2003年05月01日
判 型
文庫判
ISBN
978-4-569-57948-1

諸葛孔明
三国時代を演出した天才軍師

著者 狩野直禎著 《京都女子大学名誉教授》
主な著作 「論語」の人間問答』(PHP研究所)
税込価格 713円(本体価格648円)
内容 天下三分の計によって、三国時代を演出した天才軍師・諸葛孔明。その真実の生涯を、歴史学者ならではの視点で描く「孔明伝」の決定版。



 『三国志』といえば、吉川英治氏の小説や横山光輝氏の漫画などによって、日本人にあまねく普及している。しかし、そこに登場する英雄像は、いずれも小説『三国志演義』をもとにしており、歴史書としての『三国志』にかなりの創作が加えられている。では、歴史学者が史書『三国志』をもとに、当時の時代状況を踏まえながら人物伝を書いた場合どうなるか。本書は、曹操と並んで三国志最大の英雄と称えられる諸葛孔明を、歴史上の人物として評価し直し、その真実の生涯に迫った力作評伝である。

 劉備から「三顧の礼」を受けて「天下三分の計」を説き、その戦略構想に沿って蜀漢建国を成し遂げる孔明。しかし劉備に先立たれ、幼主劉禅を補佐して一国の命運を担うようになると、悲劇の最期に向けて運命が急展開していく。小説とはまた違う味わいで、稀代の名補佐役の真摯で高潔な人生が浮き彫りになっている。

 昭和41年から読み継がれた孔明伝の決定版、待望の文庫化!