ヤマトタケルの正体
発売日
2007年08月24日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-69303-3

創られた英雄
ヤマトタケルの正体

著者 関裕二著 《歴史作家》
主な著作 「出雲抹殺」の謎』、『大化改新の謎』、『神武東征の謎』(PHP研究所)
税込価格 1,540円(本体価格1,400円)
内容 その実在が危ぶまれる第十二代景行天皇の御子「ヤマトタケル」。神話で彩られた人物の真相から見えてきた歴史の真実とは……。



 ヤマトタケル―この名前は人を喰っている。タケルとは「勇者」であり、このヤマトタケルは南部九州に赴いてはクマソタケル(つまりは熊襲の勇者)を成敗し、しかもその帰り道に出雲に立ち寄って、イズモタケル(つまりは出雲の勇者)を懲らしめるのである。このようなあまりにも単純な「名」の人物が、果たして歴史上に存在していいのだろうか。著者は、その疑問から推理をはじめる。そして自らの推理を裏付ける根拠を次々と読者に明らかにしていく。そして「ヤマトタケル」は、スサノオ・聖徳太子・天武天皇・浦島太郎・雄略天皇・大津皇子……といった古代史の伝説的英雄たちと不思議なほどまでに符合し、『古事記』や『日本書紀』、さらには『万葉集』などの記述に秘められた歴史の謎が、一本の線としてつながってくる。古代史のロマンに魅せられ、地道な研究活動を重ね続けてきた著者の、まさに代表作ともいえる作品ができあがった。