最果てのサーガ 3
発売日
2011年02月21日
判 型
A5判上製
ISBN
978-4-569-78122-8

最果てのサーガ 3
泥の時

著者 リリアナ・ボドック
中川紀子
主な著作 <中川・好評既刊>『ゾロ 伝説の始まり(訳)』(扶桑社)
税込価格 2,200円(本体価格2,000円)
内容 モリツモスは賢いアシラを妻にして、ミサイアネスに認められようと画策。≪肥沃な土地≫では、まじない師たちが全力で最果ての人々を支えていた!



 内戦に見せかけた陰謀でオー・キウーを倒し≪太陽の国≫の王位についたモリツモスは、ミサイアネスと通じ、≪肥沃な土地≫における≪主≫の座をねらっていた。前王オー・キウーのいとこで、恐ろしく賢いアシラは、知恵を駆使してモリツモスの妻となり、モリツモスを陰で操る。アシラは懐妊。しかし、モリツモスの若い妻が男児を身ごもり自分よりも早く出産することを知り、老いた召使いを使って流産させてしまう。

 ミサイアネスの使いだったドゥリムスの声は、死してなお人々の心を腐らせるが、クプカをはじめとするまじない師たちが身を削って≪肥沃な土地≫の人々をかろうじて支え、戦士たちは愛と信念で戦にのぞむ覚悟をかためる。そして≪古(いにしえ)の土地≫では、抵抗勢力がミサイアネス軍と戦う準備を密かに始めて……。

 人間のおごりや憎しみ、野心といった心の闇が鮮やかに描かれ、登場人物それぞれの魅力に引き込まれるファンタジーの傑作!