中国、インドなしでもびくともしない日本経済
発売日
2011年03月22日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-79650-5

中国、インドなしでもびくともしない日本経済
新興国市場の虚構を暴く

著者 増田悦佐著 《株式会社ジパング・ホールディングスシニアアナリスト》
主な著作 『いま日本経済で起きている本当のこと』(ビジネス社)
税込価格 1,540円(本体価格1,400円)
内容 日本経済は本当に「中国、インド頼み」なのか? 知られざるブリックス(BRICs)の闇と、日本の外需・内需のダブル活性策を論じる。



 BRICsすなわちブラジル、ロシア、インド、中国が現在、日本企業の市場や生産拠点、投資対象として注目されている。だが、根本的な問題があると著者はいう。そもそもBRICs各国は経済以前の問題として、国民全体が経済成長の果実を分け合う豊かな社会になっていないのだ。植民地時代の負の遺産や官僚支配、身分格差を抱えたまま、それらの闇がまったく晴れる見込みがないという。ブラジルの貧困者と極貧者の割合は2000年代に入っても一向に改善せず、ロシアは反乱分子の暗殺が公然とまかり通る。インドは水道と電力の漏水、盗電率がすさまじく高い。そして、中国が官僚腐敗とGDPデータの改ざん体質から抜け出すのは、はるか先のことである。これらの国家が日本と同じように高度成長を遂げ、豊かな大衆社会を生み出す確率は、残念ながら絶望的に低い。あまりに赤裸々なデータと事実があばく新興国市場の虚構と実態に、多くの方々が驚くことだろう。