起返(おきかえり)の記
発売日
2015年01月08日
判 型
四六判上製
ISBN
978-4-569-82333-1

起返(おきかえり)の記
宝永富士山大噴火

著者 嶋津義忠著 《作家》
主な著作 竹中半兵衛と黒田官兵衛』(PHP研究所)
税込価格 2,090円(本体価格1,900円)
内容 宝永の富士山大噴火――未曾有の大災害に対し、幕府や農民たちはいかに立ち向かい、復興を果たしたかを感動的に描く長編歴史小説。



 降り積もる灰、氾濫する大河、無慈悲な役人――それでも彼らは諦めなかった。

 宝永四年の富士山大噴火。それは、冨士浅間神社の鳥居の笠木だけが、辛うじて積砂の上に残るほどのものだった。突如起こったこの災害により、貧しくも平和だった生活は一変する。灰に埋まった先祖代々の田畠、生活に困り逃散する人びと、積砂により幾度も氾濫する川――。亡所の危機に瀕した故郷を守るために立ち上がった農民たちに対して、幕府の対策はあまりにも場当たり的なものだった。

 復興までの長く険しい道のりを、それぞれの立場で闘った人びとを描いた、著者渾身の歴史長編。