書籍
- 発売日
- 2016年02月15日
- 判 型
- 新書判並製
- ISBN
- 978-4-569-82967-8
自由のジレンマを解く
グローバル時代に守るべき価値とは何か
著者 | 松尾匡著 《立命館大学経済学部教授》 |
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主な著作 | 『ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼』(PHP研究所) |
税込価格 | 902円(本体価格820円) |
内容 | 自己責任論が主流になる社会で、福祉はなぜ正当化されるのか。この時代の「自由」の本質とは。マルクスやセンの理論を問い直す。 |
人間関係が固定的で、個人の責任とは集団の中で与えられた役割を果たすこととみなされる「武士道型」の社会から、グローバル化によって人間関係が流動的な「商人道」型の社会に移行している現代においては、個人の責任は自らの自由な選択に対して課されるようになる。このような時代にフィットすると思われる思想はリバタリアンの自由至上主義であるが、リバタリアンは福祉政策にも景気対策にも公金を使わないことを主張することが多い。これらの政策はいかにして正当化されるのか。また、様々な文化的背景を持つ個々人の「自由」の対立は解決できるのか。かつてマルクスは、文化の相違をもたらす、人間のさまざまな「考え方」による抑圧を批判し、単純労働者による団結・調整により自由は現出すると考えたが、労働の異質化が進んだ現代ではその展望は実現しない。しかし、アマルティア・センの提案が大きなヒントになる――。俊英の理論経済学者が、現代の新たな自由論を構築する。
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