てんまる
発売日
2022年04月15日
判 型
新書判
ISBN
978-4-569-85182-2

てんまる
日本語に革命をもたらした句読点

著者 山口謠司著 《大東文化大学教授》
主な著作 『日本語を作った男 上田万年とその時代』(集英社インターナショナル)
税込価格 1,056円(本体価格960円)
内容 昔はなかった日本独自の“てんまる”。なくてもすんでいたのになぜ? 紆余曲折を経て採用することになった理由と歴史的背景を探る。



 昔はなかった日本独自の“てんまる”。
●なくてもすんでいたのになぜ? 紆余曲折を経て採用することになった理由と歴史的背景を探る。

 「ここではきものをぬいでください」。こう書かれた文章があったら、「履物」か「着物」か、どちらの意味か迷うだろう。短い文でも読点がないと、このように意味をとりづらい。句読点の目的は、コミュニケーションの大基本「正しく伝えるため」だったのである。
●日本では奈良時代から、一部でさまざまな句読点らしきものはあったが、いまの形になったのは明治時代。江戸時代後半、当時の学者たちによって、ヨーロッパのパンクチュエーション(記号)と「てんまる」が比較されたことが基盤を作ったといえる。この時こそ、日本語が近代化する革命的ターニングポイントだったのだ!