Voice
発売日
2022年7月6日
税込価格
840円
(本体価格764円)
バックナンバー

Voice 2022年8月号

今月号の読みどころ

特集1は「戦時下の世界経済」。世界経済の先行きの不透明さが指摘され続けている。7月10日に投開票される参院選でも物価上昇への対策が論点となり、まさに「グローバルインフレ」が私たちを襲っている。コロナ禍の「後遺症」、ウクライナ戦争の影響によるエネルギー問題、中国の「内向き化」によるサプライチェーンの混乱など、折り重なるリスクに私たちはどう対処するべきか。グローバリズムの限界を大局的に指摘する佐伯啓思氏や、グローバルインフレの原因と先行きを鋭く分析する渡辺努・東京大学教授、そしてウクライナ戦争が経済に及ぼす影響を論じるトーマス・セドラチェク氏など、世界と日本が直面する経済の混迷の「本質」を議論する特集となっている。「行動規制の緩和に本腰を入れよ」と提言する谷口功一氏と飯田泰之氏の巻頭対談、日本電産㈱代表取締役会長兼最高経営責任者を務める永守重信氏が語る「経営の要諦」も注目の内容だ。
特集2では、来る参院選を前に、最重要論点である「憲法改正」を、法哲学、国際政治学、憲法学の観点から読み解く。
公式サイト

今月号の目次

特集1:戦時下の世界経済
「歴史の終わり」と「文明の衝突」の帰結
佐伯啓思
40p
戦争の余波、米国金融政策の真贋
今村 卓
52p
IPEF、脱中国依存経済圏の意義
寺田 貴
60p
グローバルインフレの原因と先行き
渡辺 努
68p
中国の内向き化と「一帯一路」の衰退
梶谷 懐
77p
エネルギー安全保障を強化せよ
小宮山涼一
84p
大戦で壊れた国際金本位制の教訓
横山和輝
90p
プーチンが招いた新しい経済戦争
トーマス・セドラチェク
98p
特集2:参院選で問う憲法改正
九条改正なくして自衛なし―現実逃避政治をやめよ
井上達夫
148p
集団的自衛権の行使を明確にせよ
篠田英朗
160p
緊急事態条項は独裁につながるのか
井上武史
168p
連載 ほか
困難な時代を乗り越える「経営の要諦」
永守重信
106p
自由と人間の尊厳を笑う欧米知識人
原田 泰
112p
「繋がり」を金で買う日本社会
石田光規
120p
三船遭難事件とL-19潜水艦〈前編〉
秦 郁彦
128p
東大総長に問う大学の「価値」と「未来」
藤井輝夫
138p
将棋を創造するのは人間の棋士だ
佐藤康光
208p



巻頭対談
行動規制の緩和に本腰を入れよ
谷口功一&飯田泰之
18p
リーダーになるための映画〈1〉
「シン・シリーズ」が描く理想像
伊藤弘了
220p
地政学的要衝研究会〈7〉
「兵器なき戦場」としてのサイバー空間
田中達浩
184p
言葉のリハビリテーション〈14〉
ゲームとプレイのあいだで
森田真生
194p
天才の光と影〈6〉
―異端のノーベル賞受賞者たち―ヴェルナー・ハイゼンベルク
高橋昌一郎
200p
ぬいぐるみと新世代の「かわいい文化」
内藤理恵子
216p
令和の事業家
買い物が養う高齢者の自尊心
岡田知拓
228p
著者に聞く
男がモテ戦略を学ぶべき理由
橘 玲
232p
ニッポン新潮流〈歴史論争〉
IMF総裁人事の不思議
渡辺惣樹
28p
ニッポン新潮流〈政治外交〉
台湾有事と過剰な円安の危機
三浦瑠麗
30p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
参院選で問われる国民の「目」と「頭」
西田亮介
32p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
子育てと都市
藤村龍至
34p
地域から日本を動かす〈4〉
甦れ、酒場の活気
結城豊弘
36p
歴史家の書棚〈26〉
半澤朝彦編著『政治と音楽 国際関係を動かす〝ソフトパワー〟』
奈良岡聰智
240p
人生の道しるべ あなたの悩みに答えます〈最終回〉
人生の新たな目標を見つけたい
森本あんり
236p
巻頭言〈20〉
ソーシャルメディアが助長する分断
長谷川眞理子
15p
文明之虚説〈56〉
古傷が痛い
渡辺利夫
246p
今そこにある近代〈22〉
大和ミュージアム
写真・文/門井慶喜
1p
Wonder people〈20〉
青い炎の火山
写真・文/佐藤健寿
8p
令和の撫子〈39〉
安倍真結 
撮影/川島伸一
11p
Voiceブックス
編集者の読書日記

242p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

243p
Voiceレター
読者の感想&意見

244p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。