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Voice 2023年5月号
今月号の読みどころ
2023年4月、10年ぶりに日本銀行の総裁が交代する。日本経済にとっての大きなターニング・ポイントだが、植田新体制が直面する課題と、日本企業が抱えるボトルネックとは。昨年には円安や世界的なインフレが問題視され、今年に入って主にグローバル企業が賃上げに動いているが、今後の流れについてどう読み解くべきなのか。世界を見渡せば、シリコンバレー銀行の経営破綻など金融不安が広がったが、今後、日本にも波及するのだろうか――。低迷が叫ばれ続ける日本経済の「逆襲」の道筋を、日本を代表する経済学者である竹森俊平氏や岩田規久男元日銀総裁など9人の識者がさまざまな角度から議論する。巻頭にはノーベル賞経済学者であるポール・クルーグマン氏が緊急提言。世界インフレの行方を考察するとともに、日本経済の急所を指摘する。特集2は「少子化と子供政策の大問題」。年間出生数が初めて80万人を割り込んだ少子化問題とともに、この4月より「こども家庭庁」が発足したわが国の子供政策を考える。そのほか空前の盛り上がりをみせる将棋界から、将棋棋士で十七世名人の谷川浩司氏のインタビューを掲載。
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今月号の目次
特集1:逆襲の日本経済
日本企業は「中国の穴」を埋められるか |
竹森俊平 |
34p |
「植田日銀」は物価安定目標に邁進を |
岩田規久男 |
44p |
日銀の歴代総裁は何を語ったのか |
渡辺 努 |
52p |
コロナ禍「三年のブランク」への懸念 |
大竹文雄 |
60p |
高圧経済論で紐解く「失われた三十年」 |
井上智洋 |
68p |
中国がふたたび日本に学ぶ時代 |
西村豪太 |
76p |
中小企業が逆境の地方を救う |
橋本卓典 |
84p |
世界金融不安とマネーが集まる日本 |
エミン・ユルマズ/馬渕磨理子 |
92p |
特集2:少子化と子供政策の大問題
少子化対策にマジックはない |
山田昌弘 |
132p |
「仕事と家庭」の改善で制度を生かせ |
筒井淳也 |
139p |
「こどもまんなか社会」の実現を |
末冨 芳 |
146p |
子育て世帯の支援・地域格差を埋めよ |
高島宗一郎 |
154p |
連載 ほか
世界インフレは本当に去ったのか |
ポール・クルーグマン |
16p |
世界大戦レトリックに縛られる米国 |
杉田弘毅 |
102p |
選ばなかった指し手こそ財産 |
谷川浩司 |
122p |
政治家のSNS利用は選挙を変えるか |
河野 勝&鷲尾拓洋 |
210p |
韓国判決、仏像返還まで安心できない |
田中節孝 |
218p |
特別対談 現代に甦る「プリニウス」の精神 |
本村凌二&ヤマザキマリ |
110p |
大人の国語力が危ない〈1〉 危機に瀕する日本人の国語力 |
石井光太 |
194p |
近代日本暗殺史〈2〉 【明治(後編)】森有礼暗殺事件、大隈重信爆弾遭難事件、星亨暗殺事件 |
筒井清忠 |
160p |
地政学的要衝研究会〈14〉 軍事だけではないNATOの価値 |
吉崎知典 |
182p |
考えさせたい大人、答えが欲しい若者〈3〉 Z世代のナイーブなSNS事情 |
金間大介 |
202p |
健康経営の本質を見誤るな |
松下慶太 |
222p |
著者に聞く 鍋洗いが「世界のミクニ」の原点 |
三國清三 |
230p |
ニッポン新潮流〈歴史論争〉 歴史家のデジャブ |
渡辺惣樹 |
24p |
ニッポン新潮流〈現代社会〉 国民益に適う放送行政を |
西田亮介 |
26p |
ニッポン新潮流〈都市文化〉 プロフェッサーとアーキテクト |
藤村龍至 |
28p |
地域から日本を動かす〈13〉 大阪を舞う「空飛ぶクルマ」 |
結城豊弘 |
30p |
令和の人文アニメ批評〈9〉 『鬼滅の刃』 |
渡邉大輔 |
234p |
歴史家の書棚〈35〉 山口航『冷戦終焉期の日米関係』アーロン・スキャブランド『日本人と自衛隊』 |
奈良岡聰智 |
238p |
巻頭言〈29〉 いまはどの国も「途上国」 |
長谷川眞理子 |
13p |
文明之虚説〈65〉 習近平の野心 |
渡辺利夫 |
244p |
今そこにある近代〈31〉 横浜開港資料館 |
写真・文/門井慶喜 |
1p |
Wonder People〈29〉 人類の歴史を覆す大平原の神殿 |
写真・文/佐藤健寿 |
6p |
令和の撫子〈48〉 枝優花 |
撮影/吉田和本 |
9p |
Voiceブックス 編集者の読書日記 |
240p |
|
Voiceシネマ 編集者の映画三昧 |
241p |
|
Voiceレター 読者の感想&意見 |
242p |
Voice とは
月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。