Voice
発売日
2023年5月6日
税込価格
880円
(本体価格800円)
バックナンバー

Voice 2023年6月号

今月号の読みどころ

国際情勢がかつてなく不透明さを増すなか、5月に広島でG7サミットが開催される。
現在のような時代の転換点には、現下の変化への対応はもとより、日本外交が何を基軸として針路をとるべきか、一歩引いた眼で考えることも必要だ。
本特集では、米中の対峙構造における日本の立ち位置、核秩序が変質するなかでの安定の模索、グローバルサウスを代表するインドとインドネシアの戦略的位置づけ、現代世界を左右するエネルギーを握る中東の構造変化など、国際政治のパラダイムシフトを見据えながら日本外交の方向性を考える。
さらに、歴史や文明の視座、そして企業の観点、日本のアイデンティティのあり様を掘り下げ、日本外交が寄って立つべき座標軸を探る。

特集トップを飾るのは、外務省同期でもある谷内正太郎・初代国家安全保障局長と宮本雄二・元中国大使の豪華対談。
本号巻頭には、フランシス・フクヤマを独占取材した「自由と民主主義の『真の価値」』」も掲載。

特集2では新型コロナウイルスの5類移行を受けて「ポストコロナの勝機」を議論しており、都倉俊一・文化庁長官にもご登場いただいた。
そのほか、養老孟司氏と『生物はなぜ死ぬのか』で話題を集めた小林武彦氏の特別対談や、政治家を引退した松井一郎・前大阪市長や、世界から注目を集めている作家・川上未映子氏のインタビューを掲載している。
公式サイト

今月号の目次

特集1:歴史的転換点の日本外交
分断と混沌を乗り越える外交力とは
谷内正太郎&宮本雄二
38p
21世紀の文明的課題と日本の責務
中西 寛
50p
近代の危機と「普通の国」の使命
先崎彰容
60p
日本近代史に見る「価値観外交」と課題
奈良岡聰智
68p
アジアの平和と核秩序を考える
岩間陽子
76p
「多極世界」の誘惑に揺れる中東
池内 恵
84p
20年後も国際的影響力をもつために
石井正文
92p
重視すべきは価値観よりもルール
國分文也
100p
特集2:ポストコロナの勝機
世界に冠たる「文化芸術立国」をめざす
都倉俊一
132p
インバウンドで地方経済から甦る
藻谷浩介
140p
空転する反パターナリズム依存症
開沼 博
146p
政策決定に欠けていた多様な議論
仲田泰祐
151p
盛り場が舞台の野外劇
フリート横田
156p
連載 ほか
自由と民主主義の「真の価値」
フランシス・フクヤマ
18p
今の政治家には「喧嘩」が足りない
松井一郎
108p
終わりの見えぬウクライナ侵略戦争
大木 毅
124p
国境を越える「私たちの物語」
川上未映子
214p
不老不死は人を幸せにするか
養老孟司&小林武彦
116p
地政学的要衝研究会〈15〉
中国のオールドメインでの超限戦
渡部悦和
184p
近代日本暗殺史〈3〉
【大正(前編)】朝日平吾事件(安田善次郎暗殺事件)
筒井清忠
162p
大人の国語力が危ない〈2〉
職場での「主体性」を巡る混乱
石井光太
196p
考えさせたい大人、答えが欲しい若者〈4〉
「一対一だとちゃんと話せる」は本当か
金間大介
204p
私たちはヘイトと偏見をなくせるか
マシュー・ウィリアムズ
221p
世界は「イベント」でできている
谷川嘉浩
228p
ニッポン新潮流〈歴史論争〉
世界中に広がる超過死亡
渡辺惣樹
28p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
放送業界の地殻変動
西田亮介
30p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
AIと建築
藤村龍至
32p
地域から日本を動かす〈14〉
インバウンド復活の課題
結城豊弘
34p
令和の人文アニメ批評〈10〉
『【推しの子】』
渡邉大輔
238p
巻頭言〈30〉
なぜ富裕国で少子化が起こるのか
長谷川眞理子
15p
文明之虚説〈66〉
痩我慢之説
渡辺利夫
246p
今そこにある近代〈32〉
市政会館
写真・文/門井慶喜
1p
Wonder People〈30〉
花の冠をかぶる男たち
写真・文/佐藤健寿
8p
令和の撫子〈49〉
梶浦明日香 
撮影/大島拓也
11p
Voiceブックス
編集者の読書日記

242p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

243p
Voiceレター
読者の感想&意見

244p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。