Voice
発売日
2023年12月6日
税込価格
880円
(本体価格800円)
バックナンバー

Voice 2024年1月号

今月号の読みどころ

ロシア・ウクライナ戦争の収束への糸口が見えないまま、今年10月には中東で武力衝突が起きました。いよいよ混迷を極める国際情勢ですが、来年2024年は分かれ道とも言える1年。世界を見渡せば「選挙イヤー」であり、とくに国際的に注目されるのが1月の台湾総統選と11月の米大統領でしょう。
日本国内でも、来年9月に総裁選を控える岸田政権は支持率の低迷が深刻化しており、年内の解散総選挙を見送りました。
ロシア・ウクライナ戦争と中東の武力衝突はどのような展開を見せるのか。
それに加えて、台湾危機も囁かれる東アジアの秩序はどうなるのか。世界と日本にとっての転換点となる2024年の行方を占います。
現在の国際情勢を「冷戦後最大の難局」と指摘しつつ、日本が果たしうる役割を説く中西輝政氏の巻頭論稿をはじめ、日本の政治経済、米中競争、中東、ロシア、台湾、そして欧州の現在地と今後を展望する特集です。

特集2は、「『男女の格差』の死角」。今年10月、ゴールディン氏が賃金格差と女性の労働についての研究でノーベル経済学賞を受賞しましたが、あらためて日本における「男女の格差」について多角的に議論します。

そのほか、新作映画が話題を集めている北野武監督と現代美術家の舘鼻則孝氏の巻頭対談のほか、暗号通貨イーサリアムの考案者として知られるヴィタリック・ブテリン氏の独占インタビューも掲載しています。

公式サイト

今月号の目次

特集1:2024年の世界
「冷戦後最大の難局」を乗り切れるか
中西輝政
34p
デフレ脱却への総仕上げとリスク
若田部昌澄
48p
米大統領選が変える「米中競争」の行方
川島 真&森 聡
56p
パレスチナ問題の忘却が生む分断
末近浩太
68p
ウクライナ「支援疲れ」が起こす悲劇
佐々木孝博
76p
民進党敗北ならば対中包囲に致命傷
野嶋 剛
84p
揺らぐ欧州の団結と日米との結束
池本大輔
92p
日本政治は構想力を取り戻せるか
待鳥聡史
100p
特集2:「男女の格差」の死角
今の政治は限られた「強い人」のもの
三浦まり
132p
実証経済学で考える「男女格差」
牧野百恵
142p
なぜ市場は不平等を生むのか
安田洋祐
150p
「男性特権」にいかに向き合うか
杉田俊介
158p
連載 ほか
インテリジェンスは万能ではない
黒井文太郎&小谷 賢
108p
組織悪の生成と対話的変革への考察
宇田川元一
118p
北九州市からめざす「新しい観光」
武内和久&龍崎翔子
164p
円は暗号資産に代替されない
ヴィタリック・ブテリン
192p
巻頭対談
「日本らしさ」こそが世界と戦う武器
北野 武&舘鼻則孝
14p
「中国嫌い」のための中国史〈4〉
水滸伝
安田峰俊
182p
「エビデンス」との賢い付き合い方
杉谷和哉
124p
なぜヒトは「言語」を理解できるのか
今井むつみ&秋田喜美&千葉雅也
210p
「タイプ別診断」に不可能な真の自己理解
小塩真司
202p
【第32回山本七平賞発表】
保坂三四郎『諜報国家ロシア』

216p
首長の力量
政治の腐敗を変えるのは議員ではない
石丸伸二
222p
令和の事業家
「越境経験」が日本人を変える
小沼大地
226p
著者に聞く
現代短歌は「料理」のように楽しめる
青松 輝
230p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
放送事業者にとっての試金石
西田亮介
26p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
ストリートの文化
藤村龍至
28p
地域から日本を動かす〈21〉
北前船から現代を俯瞰する
結城豊弘
30p
令和の人文アニメ批評〈17〉
『葬送のフリーレン』
渡邉大輔
234p
歴史家の書棚〈42〉
武藤秀太郎『中国・朝鮮人の関東大震災』牧原出/坂上博『きしむ政治と科学』
奈良岡聰智
238p
文明之虚説〈73〉
怪我の功名
渡辺利夫
244p
邂逅する中世と現代〈3〉
侍たちの意味合い
作・文/野口哲哉
1p
里山―未来へつなげたい日本の風景〈新〉
村の御神木
写真・文/今森光彦
6p
令和の撫子〈56〉
粉川なつみ
撮影/吉田和本
9p
Voiceブックス
編集者の読書日記

240p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

241p
Voiceレター
読者の感想&意見

242p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。