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Voice 2024年10月号
今月号の読みどころ
7月3日、ドル・円の為替レートは一時、1ドル=161円90銭台にまで下落しました。1986年12月下旬以来の円安水準であり、その後はピークアウトしたものの、「弱い円」の問題については今後も議論されていくでしょう。この間には日経平均株価も乱高下を続けており、日本の金融や経済を取り巻く状況は依然として不透明です。「歴史的」という言葉が用いられるなど、長らく続いている円安の「正体」を解き明かしながら、これからの金融政策やわが国の経済の行方を占います。元日銀副総裁を務めた岩田規久男氏が考える「次期首相」の条件や飯田泰之氏が指摘する「利上げ・円高信仰」の誤解と盲点など、多角的に議論を展開しています。そのほか、巻頭には知日派ジャーナリストであるビル・エモット氏の特別インタビューを掲載。日本経済は「穏やかな成長」の時代であると語る、その理由とは。
特集2は「分断と『ことば』」。世界中で民主主義の危機が叫ばれるいま、「ことば」から分断の背景と対処法を探る特集です。そのほか、陳水扁元台湾総統の独占インタビュー第3弾や、9月27日の自民党総裁選出馬を表明した小林鷹之元経済安全保障大臣の特別論考「日本を『世界をリードする国』に」など、注目のインタビューや論考を掲載しています。
特集2は「分断と『ことば』」。世界中で民主主義の危機が叫ばれるいま、「ことば」から分断の背景と対処法を探る特集です。そのほか、陳水扁元台湾総統の独占インタビュー第3弾や、9月27日の自民党総裁選出馬を表明した小林鷹之元経済安全保障大臣の特別論考「日本を『世界をリードする国』に」など、注目のインタビューや論考を掲載しています。
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今月号の目次
特集1:円安の正体
次期首相の条件は量的緩和の継続 |
岩田規久男 |
38p |
「利上げ・円高信仰」の誤解と盲点 |
飯田泰之 |
48p |
経常黒字大国で「弱い円」が進む理由 |
唐鎌大輔 |
56p |
岸田政権の三年は「経済失政」だったか |
磯山友幸 |
64p |
「超円安と日本株暴落」のカラクリ |
加谷珪一 |
72p |
新NISAによる円安圧力は続くのか |
末廣 徹 |
80p |
円安の進展、脱オーバーツーリズム |
阿部大輔 |
88p |
日本人に足りない金融リテラシー |
田内 学 |
96p |
特集2:分断と「ことば」
メディアが変える米国大統領選挙の流れ |
清原聖子 |
134p |
なぜ政治の「ことば」が問題になるのか |
朱 喜哲 |
142p |
「コメント欄」からは逃れられない |
稲田豊史 |
150p |
怒りは希望を生むのか? |
柳澤田実 |
158p |
巻頭インタビュー
日本経済は「穏やかな成長」の時代 |
ビル・エモット |
18p |
連載 ほか
日本を「世界をリードする国」に |
小林鷹之 |
104p |
「エモい記事」論争から考える報道の未来 |
武田 徹&西田亮介 |
112p |
礼儀重視の日本、ドライなデンマーク |
針貝有佳&三宅香帆 |
124p |
日本で起こりうるテロに備えよ |
宮坂直史 |
204p |
「李登輝の後継者」としての懊悩と決断 |
陳 水扁 |
166p |
「中国嫌い」のための中国史〈終〉 毛沢東 |
安田峰俊 |
184p |
日本史は「敗者」に学べ〈9〉 山本五十六〈後編〉 |
呉座勇一 |
194p |
〈宗教と現代世界研究会〉 イスラーム世界の生命力と国際社会での望み |
小杉 泰 |
226p |
「推し活」への関心とバックラッシュ |
田島悠来 |
211p |
米国の「占領」が残したもの |
ミカエル・リュケン |
218p |
著者に聞く 自分の「浮き輪」をもっては手放す |
しんめいP |
236p |
ニッポン新潮流〈現代社会〉 マスメディアでなくなった新聞紙 |
西田亮介 |
26p |
ニッポン新潮流〈教育企業〉 「つぶしが効く」は身を助けるのか? |
勅使川原 真衣 |
28p |
ニッポン新潮流〈都市文化〉 グローバルイベントと都市 |
藤村龍至 |
30p |
ニッポン新潮流〈現代思想〉 アメリカをリメイクする想像力 |
谷川嘉浩 |
32p |
地域から日本を動かす〈30〉 災害時に力を発揮、地方のケーブルテレビ |
結城豊弘 |
34p |
歴史家の書棚〈51〉 廣部 泉『人種差別撤廃提案とパリ講和会議』 |
奈良岡 聰智 |
240p |
巻頭言〈8〉 大統領の肖像 |
冨田浩司 |
15p |
文明之虚説〈82〉 中国「王朝化」のリスク |
渡辺利夫 |
246p |
邂逅する中世と現代〈12〉 栄養と労働 |
作・文/野口哲哉 |
1p |
里山―未来へつなげたい日本の風景〈10〉 秋の風景 |
写真・文/今森光彦 |
8p |
令和の撫子〈65〉 大利弥里 |
撮影/吉田和本 |
11p |
Voiceブックス 編集者の読書日記 |
242p |
|
Voiceシネマ 編集者の映画三昧 |
243p |
|
Voiceレター 読者の感想&意見 |
244p |
Voice とは
月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。