雑誌
歴史街道 2008年9月号
今月号の読みどころ
小十郎は、扇子で蝿を追うしぐさをして言います。「天下の兵はこのようなもの。追っても追っても、またやって来ます」。そのひと言で政宗の胆は決まりました。小田原の陣の豊臣秀吉のもとに参陣する、と。小十郎のひと言が伊達家を滅亡から救った瞬間です。奥州を席捲して「独眼竜」と畏れられた伊達政宗。その傍らに常に在り、智略と炯眼をもって軍師役を果たした片倉小十郎景綱。主従の結束の強さは秀吉や徳川家康ら天下人も羨むほどで、二人はともに天下への夢を追い続けました。叛服常ならぬ戦国の世において、これほど固い「絆」を生んだものは何であったのかを、本特集で探ります。
特別企画は、江戸の怖い話を紹介する、大江戸百物語です。
特別企画は、江戸の怖い話を紹介する、大江戸百物語です。
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肩コリ 五十両 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.20 |
石原さとみ |
7p |
総力特集 独眼竜と稀代の軍師 伊達政宗と片倉小十郎 天下を目指した男たちの絆
総論 「一期一会」の緊張感が鍛え上げた独眼竜とその軍師 |
童門冬二 |
14p |
ビジュアル1 「狙うは天下ぞ」独眼竜と稀代の軍師、見参! |
20p |
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ビジュアル2 危機一髪! 伊達軍団、人取橋を死守す |
22p |
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ビジュアル3 「伊達者」と呼ばれた黒と金の軍装 |
24p |
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「生涯、若君の右目となる」 青年当主の覇気に火をつけた傳役の思い |
八尋舜右 |
26p |
コラム1 四面楚歌! 政宗初陣時の情勢 |
31p |
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「小十郎、ひるむな!」 敵を欺くとっさの機略、人取橋の死闘を制す |
海道龍一朗 |
32p |
コラム2 秀吉が惚れ込んだ「猛将の息子」 |
37p |
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奥州制覇へ! 激戦の摺上原に、独眼竜の采配と軍師の機転が冴える |
工藤章興 |
38p |
コラム3 奥州制覇への道のり |
43p |
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ビジュアル4 会心の陽動策! そして決戦の地、摺上原へ |
44p |
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「死中に活を求める道は一つ」 小田原参陣、そして秀吉との勝負へ |
野村敏雄 |
46p |
コラム4 小十郎が磨き上げた伊達の鉄砲隊 |
51p |
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政宗に異心あり? 蒲生を翻弄し、主従は天下への望みを捨てず |
中津文彦 |
52p |
コラム5 「山形城を見捨てられよ」非情に徹した進言 |
57p |
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ビジュアル5 小十郎が拠った堅城・白石城 |
58p |
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「倅、重綱めに先陣を」 主君の背中を守り続けた男の最後の願い |
永岡慶之助 |
60p |
グラフィティ にっぽんの剣豪 84 山田治朗吉 |
本山賢司 |
66p |
一度は宿泊したいクラシックホテル 箱根 富士屋ホテルを訪ねて 1 二人の経営者、夢の結晶 |
藤谷恵 |
68p |
時の迷路―明治・大正・昭和篇 明治の学校 |
香川元太郎 |
74p |
小松帯刀、大政奉還を実現した「周旋」の人 |
桐野作人 |
76p |
太古の香りと幽玄なる世界、春日大社の魅力 |
梅澤恵美子 |
82p |
特別企画 大江戸百物語 身の毛がよだつ怪奇譚
武家屋敷の怪の巻 |
田中聡 |
89p |
ビジュアル 大江戸「怪奇譚」MAP |
92p |
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深川・浅草界隈の怪の巻 |
95p |
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古戦場の怪の巻 |
99p |
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大和ミュージアム館長が語る日本海軍士官の証言 第八回 日辻常雄 392回の出撃を重ねた飛行艇隊長 |
戸高一成 |
104p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 和田竜 |
114p |
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人物で語る日本近代史 第4回 伊藤博文 前編 現代の霞ヶ関が模範とすべき「明治の官僚」 |
中西輝政 |
116p |
谷沢永一の「日本史ヤミ鍋」 85 佐藤信淵の実像が黙殺される理由 |
谷沢永一 |
122p |
日本を変えた古代史10大事件 最終回 聖武天皇の奇行に秘められた古代史の鍵 |
関裕二 |
125p |
歴史街道クイズ 「戦国検定!」 |
132p |
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歴史街道・ロマンへの扉 名張 |
鶴田純也 |
134p |
江戸のスイーツを食べ歩く 第八回 両国・越後屋若狭 水ようかん |
岸朝子(選) 逢坂剛(筆) |
136p |
日本ふるさと紀行 城下町を訪ねて 第七回 岡山県・高梁 |
中塚裕(写真)七森武倫(文) |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。