歴史街道
発売日
2010年5月6日
税込価格
660円
(本体価格600円)
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歴史街道 2010年6月号

今月号の読みどころ

「人間50年 下天の内をくらぶれば 夢幻の如くなり…」。永禄3年(1560)5月19日早暁、尾張清須城。「敦盛」を舞うや、織田信長は電光のように城を発します。桶狭間の合戦です。駿河の今川義元率いる2万5千の軍勢が迫る中、信長の手勢は僅かに3千。しかし油断した義元が桶狭間の窪地で休息中、迂回して接近した信長が風雨を衝いて奇襲、義元を討った顚末は有名です。ところが…。最も信頼できる史料『信長公記』に従うと、通説は覆ってしまいます。すなわち信長は敵に姿を晒して接近、山上の敵本陣を攻撃した、と。また桶狭間山の位置、信長の攻撃ルートも不明と、まさに謎だらけなのです。合戦から450年、奇跡の逆転劇の真相に迫ります。
第2特集は「岩崎弥太郎と後継者たち」です。


公式サイト
今月号の目次
OKは、ざまあ見ろ
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい vol.41
臼田あさ美
7p



【総力特集】 奇跡の逆転から450年 桶狭間の謎 
                    信長はなぜ、義元を討てたのか?
[序論] 義元上洛、田楽狭間の休息、迂回奇襲…あの桶狭間は覆った
小和田哲男
14p
ビジュアル1
桶狭間合戦場を俯瞰する

20p
ビジュアル2
現在とは異なる海岸線! 桶狭間古戦場MAP

22p
信秀以来、抗争20年…「東海一の弓取り」ついに尾張制圧に起つ
工藤章興
24p
コラム1
尾張制圧に賭ける義元、親衛隊を鍛えた信長

29p
『信長公記』は語る…馬廻の機動力による本陣攻撃・正面攻撃説
谷口克広
30p
コラム2
『信長公記』首巻とは何か

35p
『信長公記』首巻が記す桶狭間

36p
「方角誤記」と義元進路の考察から見えてくるもの・側面強襲説
桐野作人
38p
コラム3
義元の首を奪還した気骨の将

43p
なぜ急襲できたのか? 伝承と踏査から読み解く・本陣攻撃説
梶野 渡
44p
コラム4
今川軍はなぜ桶狭間に布陣したのか?

49p
拮抗する兵力と「情報戦略」が、奇襲を可能にした・正面奇襲説
小和田哲男
50p
コラム5
地元に伝わる義元への畏れ

55p
4人の研究者のポイント

56p
「下剋上」から「天下布武」へ…桶狭間とは何であったのか
童門冬二
58p
現地調査・桶狭間を歩く

60p



川島芳子と魔都上海 ― 「上海事変」の闇
太田尚樹
68p
新連載 
きまぐれ探検 昭和なスケッチ 第1回 三原橋界隈
本山賢司
74p
甦る大極殿、遣唐使船! 
      遷都1300年の「平城宮跡」を訪ねて

78p



【特集】 岩崎弥太郎と後継者たち 「三菱」を築いた4代
「海運業で国に貢献する」7つの海を目指して・弥太郎
河合 敦
84p
ビジュアル
旧岩崎邸庭園、三菱1号館、六義園…都内に残る「岩崎4代」の足跡 

88p
コラム
美和、喜勢…岩崎家を支えた2人の女性

91p
丸の内にロンドンを! 「陸の三菱」が築いたもの・弥之助
松田十刻
92p
不況、戦火、財閥解体…荒波に挑んだ2人・久弥、小弥太
楠戸義昭
96p



連載小説 
我、六道を懼れず 真田昌幸 連戦記 第4回
海道龍一朗
100p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・DVD

112p
この著者に注目!
関岡英之

114p
特別企画 伊藤博文と明治憲法の真実
          「剛凌強直」の政治家が目指したもの
伊藤之雄
116p
第2次大戦秘話 OSSの秘密工作
第3回 モリアーティ教授
吉田一彦
124p
歴史街道クイズ 「戦国検定!」

130p
特別付録
「武田信玄」 イラスト壁紙・携帯待受画像ダウンロード

132p
歴史街道・ロマンへの扉
天理
鶴田純也
134p
番外編 江戸のスイーツを食べ歩く
蕨、上尾、川越、熊谷、行田、深谷 
       中山道沿い、川越に甘いものを訪ねて
岸 朝子(監修)
136p
湖国百景 近江路をゆく
第5回 日野
寿福 滋(写真・文)
141p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。