雑誌
歴史街道 2012年6月号
今月号の読みどころ
「基地攻撃ヲ取リヤメ、艦隊攻撃ニ兵装転換セヨ」。南雲司令部より空母飛龍に信号が届いたのは、午前7時45分でした。昭和17年(1942)6月5日、ミッドウェーです。偵察機より敵艦隊発見の報せを受けての、兵装転換命令でした。しかし転換には90分を要します。「敵は待ってくれない。今が勝負時だ」。第二航空戦隊司令官・山口多聞は決断し、司令部に進言しました。「現装備ノママ攻撃隊直チニ発進」。この進言こそミッドウェー海戦を、さらには戦争の行方をも左右するものでした。「兵は拙速を尊ぶ」ものの、時に犠牲を伴います。その犠牲に対する覚悟と責任が指揮官には問われます。勝ち方を忘れた日本人が今、多聞から学ぶべきものを示します。第二特集は「神々から読み解く『古事記』」です。
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四天王が一人の孤独 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.65 |
黒川芽以 |
7p |
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【総力特集】ミッドウェー海戦から70年 山口多聞 「勝つ」ために何をすべきか
総論 現実を見据えた覚悟と責任感…稀代の提督が示す「勝利の要諦」とは |
山内昌之 |
14p |
ビジュアル1 全機発進! 敵空母ヲ撃滅セントス |
20p |
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ビジュアル2 米機動部隊に一隻で挑む空母飛龍 |
22p |
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ビジュアル3 ヨークタウンを撃沈へ! これぞ飛龍攻撃隊 |
24p |
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一番になってみせる! 古武士の魂を抱き、海軍軍人の極意を学ぶ |
松田十刻 |
26p |
闘将の歩んだ道 ―山口多聞人生年表 |
31p |
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敵を知り、己を磨く…Uボート戦、米国駐在、重慶爆撃から得たもの |
高橋文彦 |
32p |
コラム1 戦艦伊勢の空前絶後の快挙 |
37p |
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ビジュアル4 何を書きとめていたか…直筆の手帳とノート |
38p |
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第二次攻撃準備完了! 真珠湾の生命線を断つ意見具申、容れられず |
三野正洋 |
40p |
コラム2 甲乙決めがたいときは積極性をとれ |
45p |
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ビジュアル5 秘蔵写真が語る、飾らぬ素顔 |
46p |
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叩きつけた壮大な作戦計画…軍人の本分を忘れた海軍上層部への憤り |
戸高一成 |
48p |
負けず嫌いで気配りができて、優しかった父の思い出 |
山口宗敏 |
54p |
ビジュアル6 「日本の為になる事をやりなさい」子供たちへの手紙 |
56p |
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ビジュアル7 大胆シミュレーション! もし二航戦が即時発進させていたら… |
58p |
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直ちに攻撃隊発進の要あり! 訪れた「一瞬の勝機」を見抜いたが… |
赤城 毅 |
60p |
敵空母を撃滅せんとす! 僅か飛龍一隻で、あくまで攻撃を止めず |
秋月達郎 |
66p |
コラム3 諸子の奮闘に感謝する…最後の訓示 |
72p |
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きまぐれ探検 昭和なスケッチ 第25回 早稲田界隈 |
本山賢司 |
74p |
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【特集】神々から読み解く『古事記』 前編 ―日本人の魂の源流とは
誰が、何のために作ったのか…神々の物語の本当の楽しみ方 |
鎌田東二 |
78p |
国生みから天孫降臨まで…神々のストーリー |
鎌田東二 |
84p |
コラム 心に生き続ける『古事記』の神々 ・イザナギ、イザナミ編 |
87p |
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天の中心にいる神と生成発展の神 ・造化三神 |
鎌田東二 |
88p |
国や神々を生んだ夫婦神とその別れ ・イザナギとイザナミ |
鎌田東二 |
90p |
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「ヒトラー日記」の幻 第1回 世界を驚愕させた歴史的発見 |
吉田一彦 |
94p |
[連載小説]真田昌幸 連戦記 第28回 我、六道を懼れず |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 高森明勅 |
114p |
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駐日米大使グルーの昭和史 ―天皇を敬慕し、開戦回避に尽くしたアメリカ人 第15回 なぜ、三国同盟を結んだのか |
太田尚樹 |
116p |
「和」と「不撓不屈」と ―ある会津人夫婦の挑戦 |
河島順一郎 |
122p |
ゴトゴトと銀座、新宿、雷門… 東京を縦横に! 懐かしの都電 |
128p |
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歴史街道クイズ 「戦国検定!」 |
132p |
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歴史街道・ロマンへの扉 大檗山萬福寺 |
鶴田純也 |
134p |
東京で味わう ふるさとの料理×うまい酒 第23回 石川県 海老のいしる煮 |
石田 千 |
136p |
続・自転車紀行 シルクロードをゆく 第17回 エディルネからソフィアへ |
長澤法隆(写真・文) |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。