雑誌
歴史街道 2013年11月号
今月号の読みどころ
「外務省はビザ発給を許可しない。しかし…」。在リトアニア日本領事代理の杉原千畝の視線の先に、領事館の門前に並ぶユダヤ人たちがいました。女性や子供も含む人々は、ナチスの手から逃れようと助けを求めています。ビザを得られなければ、彼らは殺されるでしょう。「真の国益とは何だ。命より重いものがあるのか」。杉原は決断します。「命のビザ」の発給でした。その後、ビザを得てシベリア鉄道で極東に至ったユダヤ人に、さらに苦難が訪れます。ウラジオストクでの日本への渡航不許可、僅か十日間の日本滞在期限…。しかしそんな彼らの窮状に、立ち上がる日本人が次々と現われ、「命のビザ」をリレーしました。人道を重んじたサムライたちを描きます。第二特集は「Q&A武田勝頼の真実」です。
公式サイト | ![]() |
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命のバトン |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.82 |
前田敦子 |
7p |
総力特集 杉原千畝とサムライたち 「命のビザ」を繋いだ奇跡
特別対談 杉原、小辻、そして…なぜ「命のビザ」のリレーが実現したのか |
渡辺勝正 山田純大 |
14p |
ビジュアル1 訓令に従うか、目の前の命か… |
22p |
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ビジュアル2 次々と危機が訪れる中、遥か極東の日本へ |
24p |
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吉川晃司が語るミュージカル「SEMPO」で伝えたかった思い |
26p |
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追放、隔離、虐殺…ナチスに追われるユダヤ人と日本の微妙な立場 |
河合敦 |
28p |
ゲットーから絶滅収容所へ…大虐殺の恐怖 |
33p |
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コラム1 【年表】 杉原とサムライたち、決断までの道のり |
36p |
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「私の権限でビザを出すことにする」その決断から奇跡は始まった |
秋月達郎 |
38p |
命がけで私を守ってくれた、あるドイツ軍将校が語りかけること |
杉原幸子 |
46p |
その存在は、暗闇を照らす一本の蝋燭のような希望の光でした |
サムイル・マンスキー |
48p |
「検印拒絶は面白からず」ビザを認め、外務省に抗った外交官 ◆根井三郎 |
江宮隆之 |
50p |
コラム2 「再審議すべし」猛抗議したもう一人のサムライ |
55p |
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おとぎの国のような…敦賀の人々のおもてなし |
56p |
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「反ユダヤ主義は支持しない」松岡洋右の真意 |
58p |
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「義を見てせざるは勇なきなり」ユダヤ難民が頼った男、奔る ◆小辻節三 |
山田純大 |
60p |
若い人にもっと杉原を知ってほしい…ビザに救われた少女との出会い |
寿福滋 |
66p |
エピローグ 感謝は時代を越えて |
68p |
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アメリカ、イスラエル…小辻の人生を辿る旅 |
70p |
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小江戸・川越イラストマップ |
74p |
宿命と戦い続けた男 Q&A武田勝頼の真実
第一部・序の巻 諏方勝頼がなぜ、信玄の後継者となったのか? |
平山優 |
78p |
ビジュアル 父・信玄を超える版図! 激闘の日々 |
82p |
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第二部・破の巻 信長・家康が恐れた男はなぜ、長篠に臨んだのか? |
平山優 |
84p |
第三部・急の巻 御館の乱、北条との敵対…武田家滅亡の真因とは? |
平山優 |
88p |
コラム 仁科、小宮山、土屋…気概を見せた漢たち |
93p |
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「パネー号事件」の真相 第二回 ルーズベルトの思惑 |
吉田一彦 |
94p |
[連載小説]真田昌幸 連戦記 立国篇 我、六道を懼れず 第六回 |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・DVD |
112p |
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この著者に注目! 堀口茉純 |
114p |
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日本の運命には限りがない… 幕臣・小栗上野介の「維新」 |
村上泰賢 |
116p |
特別インタビュー 映画「利休にたずねよ」で注目! 細やかさとおおらかさを併せ持つ女性・宗恩の魅力 |
中谷美紀 |
122p |
「天下祭」の伝統を受け継ぐ山車! 川越まつり |
128p |
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歴史街道脇本陣 |
131p |
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歴史街道・ロマンへの扉 伊勢神宮 |
林宏樹 |
134p |
江戸の料理再現づくし 第十五回 まつたけご飯・落葉から |
向笠千恵子 料理再現・福田浩 |
136p |
日本ふるさと紀行 第一〇回 岐阜・関 |
写真・中塚裕 文・西澤健二 |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。