雑誌
歴史街道 2015年8月号
今月号の読みどころ
戦艦大和と武蔵。その響きが今もなお、多くの日本人に特別な感慨を抱かせるのはなぜでしょうか。「持たざる国」日本が、資源面においても国力においても遥かに勝る「持てる国」アメリカら、連合国と戦わざるを得なかった七十年前の太平洋戦争。窮境に追い込まれた日本が、活路を見出すための乾坤一擲の策が、世界最大・最強の「大和型戦艦」の建造でした。その存在はまさに、我国の技術力と日本人の誇りの結晶といえるでしょう。戦後七十年の今年、シブヤン海に沈む武蔵が初めて発見され、主砲発射時の写真が見つかったことも奇縁を感じさせます。かつて日本人が戦艦大和と武蔵に何を託し、二隻は今、私たちに何を語りかけるのかを探ります。第二特集は文人たちの怪奇潭「江戸霊異記」です。
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大和の正体 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.103 |
小出恵介 |
7p |
総力特集 戦艦大和と武蔵 史上最大・最強の戦艦に託したもの
総論 大和型戦艦…それは日本人の「技術力」と「魂」の結晶だった |
戸高一成 |
14p |
日本を徹底して追い詰めた米国の狙いとは…Q&A大和型誕生の背景 |
渡辺利夫 |
30p |
コラム1 乗組員たちの日常 |
35p |
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薩摩、扶桑、長門…日本海軍はなぜ、世界最大・最強艦を造り得たのか |
阿部安雄 |
36p |
戦局悪化の中で大和・武蔵は |
42p |
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武蔵が示した不沈艦の誇り、敵艦隊へ火を噴く大和の四十六センチ主砲 |
松田十刻 |
44p |
コラム2 大和と武蔵の見分け方とは? |
51p |
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戦闘の最前線で洋上基地に…重装甲空母に転換した三番艦・信濃とは |
三野正洋 |
52p |
「初弾命中!」「もし晴天ならば」…大和測距儀測手の激闘と伝えたい思い |
石田直義 |
56p |
「武蔵は不沈艦だ」気象士のシブヤン海海戦と、あれから七十年が過ぎて |
早川孝二 |
60p |
ビジュアル1 七十年の時を経て…海底に眠る武蔵 |
64p |
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ビジュアル2 新発見! 武蔵の主砲発射写真が伝える四十六センチ砲の凄まじさ |
66p |
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「大和にちからある限り死守せよ」敵に一矢報いるべく、還らざる海へ |
松田十刻 |
68p |
特別企画 甦る勇姿! 七人の巨匠が描く大和・武蔵 梶田達二、高荷義之、大西將美、生頼範義、上田信、水野行雄、小松崎茂 |
74p |
江戸霊異記 此世の出口が開く夜、文人たちは…
平田篤胤が書き残した「異界への誘い」 |
78p |
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前夜篇 ◆皆々様を霊界へお招きいたしましょう |
稻生傳兵衞 |
80p |
今宵集いし、奇に憑依れた者たち |
86p |
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暗夜篇 ◆生き永らえるか、地獄に堕ちるか… |
稻生傳兵衞 |
88p |
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レイテ沖海戦の内幕 第7回 乾坤一擲の勝機を逸す |
吉田一彦 |
94p |
我、六道を懼れず 真田昌幸 連戦記 立国篇 第27回 |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 安堂友子 |
114p |
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大東亜戦争写真紀行 世界で感謝された日本人 最終回 郷土と国を愛し守る思いを、後世に伝えたい・沖縄 |
文・写真 井上和彦 |
116p |
お江戸ぶらり散歩 あの日、あの時、この場所で 第17回 横浜開港 |
文・絵 堀口茉純 |
122p |
大航海時代から大震災の復興まで リスボン歴史散歩 |
田中次郎 |
126p |
歴史街道脇本陣 |
131p |
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歴史街道・ロマンへの扉 宇治・平等院 |
林 宏樹 |
134p |
文人がこよなく愛した味と店 第6回 中清・雷神揚げ 久保田万太郎 |
木内 昇 |
136p |
四国百景 第7回 伊予の遍路みち 四十番札所から六十五番札所へ |
写真・文 藤田 建 |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。