雑誌
歴史街道 2018年1月号
今月号の読みどころ
「この裁判は、史上最悪の偽善だった」。戦後、GHQでダグラス・マッカーサーの片腕だったチャールズ・ウィロビーが述べたのが、昭和21年(1946)5月から行なわれた東京裁判でした。東京裁判の正当性については、閉廷から約70年が経つ今でもなお、国内外で様々な議論が交わされています。しかし、いずれにせよ、裁判に毅然と臨んだ日本人がいたことは、紛れもない事実です。多くを語らず、進んで責任を背負った「悲劇の宰相」広田弘毅。日中友好を願いながらも、死刑を宣告された南京攻略戦の司令官・松井石根。東南アジアの戦争裁判で、部下を救うために奔走し続けた今村均…。彼らは、どんな不条理に遭っても、凛として、日本人としての矜持を貫きました。東京裁判の真実を明らかにしつつ、そんな男たちの姿を描いた特集です。
なお、特集2は「織田家は『その後』どうなったか」、特別企画は「読者が選んだ『日本の芸術家』No.1 元祖クールジャパン葛飾北斎」です。
なお、特集2は「織田家は『その後』どうなったか」、特別企画は「読者が選んだ『日本の芸術家』No.1 元祖クールジャパン葛飾北斎」です。
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東京裁判裁判 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.132 |
土屋太鳳 |
7p |
特集1 東京裁判の真実 男たちが守り抜いたもの
総論 世界の混乱を生んだ「アメリカによる、アメリカのための裁判」 |
中西輝政 |
16p |
ビジュアル 二度の戦争裁判、各国の思惑 |
24p |
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インタビュー いま目を向けるべきは「戦争が起きるメカニズム」 |
福井晴敏 |
26p |
Q&A これだけは押さえておきたい基礎知識 |
日暮吉延 |
30p |
「黙して語らず」自ら進んで責任を負う ◎広田弘毅 |
松田十刻 |
36p |
それでも「日中親善」の想いは消えず ◎松井石根 |
早坂 隆 |
40p |
コラム1 死刑になった被告たち、それぞれの最期 |
44p |
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東南アジアでの軍事裁判で貫かれた「武士道」 ◎今村均 |
将口泰浩 |
46p |
国を想い、家族を想い―それでも彼らは凜として逝った ◎BC級戦犯 |
福冨健一 |
50p |
コラム2 名もなき戦犯たちが遺した想い |
55p |
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“孤高の判事”はなぜ無罪を主張したのか ◎ベルナール |
大岡優一郎 |
56p |
コラム3 天皇はなぜ裁かれなかったのか |
61p |
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連合国軍最高司令官が残した最大の「負の遺産」 ◎マッカーサー |
増田 弘 |
62p |
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―藤原道長の陰にいた“謎の陰陽師” 羽生結弦選手が演じる「安倍晴明」ってどんな人? |
富樫倫太郎 |
70p |
「動物」と「歴史」の意外な関係 第2回 馬(中編) |
菅井友香 本村凌二 |
74p |
特集2 信長、本能寺に斃れる! 織田家は「その後」どうなったか
【年表】 豊臣、そして徳川へ ―時代に翻弄された織田家の人びと |
80p |
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天下人の家を残した次男・信雄の言い分 |
岩井三四二 |
82p |
息子・弟・妻・娘たちが辿った数奇な運命 |
谷口克広 |
88p |
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日本大空襲 「無差別戦略爆撃」の真実 第九回 日本全土に降り注ぐ爆弾 |
吉田一彦 |
94p |
連載小説 果てなき図面 帝国ホテル建築物語 第13回 彫刻の章 |
植松三十里 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 伊川健二 |
114p |
特別企画 読者が選んだ「日本の芸術家」№1 元祖クール・ジャパン葛飾北斎
19世紀の西洋を席巻したHOKUSAI |
馬渕明子 |
116p |
人生90年、最期まで高みを目指した男 |
梶よう子 |
120p |
コラム オランダで発見! 北斎、幻の西洋画 |
124p |
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政治の流れを変えた「天平のパンデミック」 |
澤田瞳子 |
125p |
健康・受験・仕事・恋愛・お金…「お願い事別」オススメ神社 |
戸部民夫 |
128p |
歴史街道脇本陣 |
133p |
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歴史街道・ロマンへの扉 東寺 |
林 宏樹 |
136p |
女子高生女優・北村優衣がゆく! 老舗の「味」と「歴史」を体験レポート 第10回 紅鹿舎 |
138p |
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次号予告! |
142p |
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廃線をたどる 最終回 静岡編 |
写真・文 丸田祥三 |
143p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。