歴史街道
発売日
2017年12月6日
税込価格
693円
(本体価格630円)
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歴史街道 2018年1月号

今月号の読みどころ

「この裁判は、史上最悪の偽善だった」。戦後、GHQでダグラス・マッカーサーの片腕だったチャールズ・ウィロビーが述べたのが、昭和21年(1946)5月から行なわれた東京裁判でした。東京裁判の正当性については、閉廷から約70年が経つ今でもなお、国内外で様々な議論が交わされています。しかし、いずれにせよ、裁判に毅然と臨んだ日本人がいたことは、紛れもない事実です。多くを語らず、進んで責任を背負った「悲劇の宰相」広田弘毅。日中友好を願いながらも、死刑を宣告された南京攻略戦の司令官・松井石根。東南アジアの戦争裁判で、部下を救うために奔走し続けた今村均…。彼らは、どんな不条理に遭っても、凛として、日本人としての矜持を貫きました。東京裁判の真実を明らかにしつつ、そんな男たちの姿を描いた特集です。

なお、特集2は「織田家は『その後』どうなったか」、特別企画は「読者が選んだ『日本の芸術家』No.1 元祖クールジャパン葛飾北斎」です。

公式サイト
今月号の目次
東京裁判裁判
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい
vol.132
土屋太鳳
7p
特集1 東京裁判の真実 男たちが守り抜いたもの
総論
世界の混乱を生んだ「アメリカによる、アメリカのための裁判」
中西輝政
16p
ビジュアル
二度の戦争裁判、各国の思惑

24p
インタビュー
いま目を向けるべきは「戦争が起きるメカニズム」
福井晴敏
26p
Q&A
これだけは押さえておきたい基礎知識
日暮吉延
30p
「黙して語らず」自ら進んで責任を負う
◎広田弘毅
松田十刻
36p
それでも「日中親善」の想いは消えず
◎松井石根
早坂 隆
40p
コラム1
死刑になった被告たち、それぞれの最期

44p
東南アジアでの軍事裁判で貫かれた「武士道」
◎今村均
将口泰浩
46p
国を想い、家族を想い―それでも彼らは凜として逝った
◎BC級戦犯
福冨健一
50p
コラム2
名もなき戦犯たちが遺した想い

55p
“孤高の判事”はなぜ無罪を主張したのか
◎ベルナール
大岡優一郎
56p
コラム3
天皇はなぜ裁かれなかったのか

61p
連合国軍最高司令官が残した最大の「負の遺産」
◎マッカーサー
増田 弘
62p



―藤原道長の陰にいた“謎の陰陽師”
羽生結弦選手が演じる「安倍晴明」ってどんな人? 
富樫倫太郎
70p
「動物」と「歴史」の意外な関係
第2回 馬(中編)
菅井友香 本村凌二
74p
特集2 信長、本能寺に斃れる! 織田家は「その後」どうなったか
【年表】
豊臣、そして徳川へ ―時代に翻弄された織田家の人びと

80p
天下人の家を残した次男・信雄の言い分
岩井三四二
82p
息子・弟・妻・娘たちが辿った数奇な運命
谷口克広
88p



日本大空襲 「無差別戦略爆撃」の真実
第九回 日本全土に降り注ぐ爆弾
吉田一彦
94p
連載小説 果てなき図面 帝国ホテル建築物語
第13回 彫刻の章
植松三十里
100p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・CINEMA

112p
この著者に注目!
伊川健二

114p
特別企画 読者が選んだ「日本の芸術家」№1 元祖クール・ジャパン葛飾北斎
19世紀の西洋を席巻したHOKUSAI
馬渕明子
116p
人生90年、最期まで高みを目指した男
梶よう子
120p
コラム
オランダで発見! 北斎、幻の西洋画

124p



政治の流れを変えた「天平のパンデミック」
澤田瞳子
125p
健康・受験・仕事・恋愛・お金…「お願い事別」オススメ神社
戸部民夫
128p
歴史街道脇本陣

133p
歴史街道・ロマンへの扉
東寺
林 宏樹
136p
女子高生女優・北村優衣がゆく! 老舗の「味」と「歴史」を体験レポート
第10回 紅鹿舎

138p
次号予告!

142p
廃線をたどる
最終回 静岡編
写真・文 丸田祥三
143p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。