歴史街道
発売日
2018年8月6日
税込価格
693円
(本体価格630円)
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歴史街道 2018年9月号

今月号の読みどころ

財務省や日大アメフト部の問題でも明らかなように、いざという時、上に立つ者の器量が問われます。
それは、“常在戦場”である軍隊においては、なおさらでしょう。
そこで本特集では、日本海軍の名将を取り上げました。
日清戦争、日露戦争、そして太平洋戦争と、まさに「いざという時」の連続であった日本海軍が生んだ名将たちは、どのような出処進退を行なったのか。彼らはどんな信念を持ち、いかなる決断をしたのか――。
東郷平八郎や山本五十六など、名将としてよく知られている人物だけでなく、日清戦争の伊東祐亨(黄海海戦)、日露戦争時の島村速雄(日本海海戦)、太平洋戦争時の角田覚治(南太平洋海戦)、木村昌福(キスカ撤退作戦)など、あまり知られていない名将も取り上げつつ、日本海軍における名将たちに、上に立つ者のあるべき姿を学ぶ特集です。

特集2は、戦国の御家騒動。九州を席巻した大友家、山陰に覇を唱えた尼子家、美濃の国主に成り上がった斎藤家を取り上げています。

特別企画は、今月は2本。
一つは、坂本龍馬の相棒にして、不世出の外交官である陸奥宗光です。
もう一つは、幕末長岡藩の河井継之助。テレビでおなじみの林修先生も、彼を尊敬する一人です。継之助と深く関係する、「今でしょ」が生まれたエピソードについても語っています。

公式サイト
今月号の目次
名将達の嗜む陽明酒
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい
vol.140
大原櫻子
7p
特集1 日本海軍・名将の決断
総論
東郷平八郎、山本五十六… 「真の名将」に必要な四つの条件
保阪正康
14p
ビジュアル
〈地図&年表〉日本海軍、戦いの軌跡

20p
「組織の盛衰」に隠された真実 日本海軍通史
戸高一成
22p
伊東祐亨◆清国の最新鋭艦を打ち破った“臨機応変の選択”
谷津矢車
28p
島村速雄◆バルチック艦隊のルートを読み切った「いごっそうの慧眼」
松田十刻
34p
コラム1
無能と揶揄された提督の逆襲◎上村彦之丞

40p
角田覚治◆南太平洋海戦の勝利を呼び込んだ“一世一代の訓示”
秋月達郎
42p
コラム2
機動部隊を生み出した戦略家◎小沢治三郎

48p
木村昌福◆全員生還! キスカ撤退作戦はかくして成功した
鈴木英治
50p
コラム3
戦艦「大和」とともに散った仁将◎伊藤整一

56p
広瀬武夫、佐久間勉、有馬正文… 語り継ぐべき男たち
江宮隆之
58p
特集をもっと知るための本

64p



歴史こぼれ話 日本海海戦と戦艦三笠
第1回 「三笠」感動の復元への道

65p
特別企画 陸奥宗光の“交渉力” 紀州藩を救い、条約改正、下関条約締結を成し遂げた「カミソリ大臣」

長尾 剛
66p
特別企画 陸奥宗光の“交渉力” 紀州藩を救い、条約改正、下関条約締結を成し遂げた「カミソリ大臣」
コラム 新政府のモデルケースになった紀州藩の藩政改革は、かくして行なわれた

71p
「動物」と「歴史」の意外な関係
第10回 爬虫類(前編)
菅井友香 加藤英明
72p
池波正太郎の江戸を食べ歩く
第1回 鰻 駒形 前川〈鰻の蒲焼き〉
山口恵以子
77p
特集2 戦国の御家騒動
大友家・二階崩れの変
父の殺害に、宗麟はどこまで関与していたのか
赤神 諒
84p
尼子家・新宮党の粛清
毛利元就の謀略、その本当の狙いは何だったのか
高橋直樹
88p
斎藤家・父子の確執
蝮の後継者によるクーデターは、なぜ成功したのか
岩井三四二
92p



連載小説 月と日の后
第5回 望月の章
冲方 丁
96p
「歴史街道」伝言板

104p
短期集中連載 愛姫 ――小説「伊達女」
〈後編〉
佐藤巖太郎
106p
BOOKS・CINEMA

112p
この著者に注目!
平川新

114p
特別企画 河井継之助 自分を信じ抜く力
林修先生が「越後のラストサムライ」から学んだこと

117p
特別企画 河井継之助 自分を信じ抜く力
ひと目でわかる! “蒼き龍”の足跡

116p
特別企画 河井継之助 自分を信じ抜く力
長岡城奪還へ! 決死の奇襲作戦の果てに…
秋山香乃
120p
歴史街道・ロマンへの扉
中山寺
林 宏樹
126p
日本人でも意外と知らない「天皇の歴史」
内藤博文
129p
年間購読のご案内

133p
楠木正成の怨霊も登場! 怪しげな話だらけの『太平記』
末國善己
134p
古代ローマからガウディまで バルセロナ歴史散歩
田中次郎
139p
次号予告!

142p
歴史街道脇本陣

143p
〈城紀行〉戦国の風
第1回 岩村城◎女城主おつやの泪
写真・文 畠中和久
146p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。