歴史街道
発売日
2020年2月6日
税込価格
790円
(本体価格718円)
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歴史街道 2020年3月号

今月号の読みどころ

今月の特集1は、「名将・今村均◎男が守り抜いたもの」です。

近年、企業や団体に問題が生じ、トップの責任が問われる機会が増えています。
そうしたときのトップのありかたとして、今こそ見直したいのが、日本陸軍の名将・今村均です。
今村は太平洋戦争後、戦犯に問われますが、占領地で仁政をしいていたことから、現地人の訴えによって死刑を免れます。
しかし彼は、有罪とされた部下らとともに、南の島で服役することを望みました。
責任はトップが取る……その姿勢に触れたマッカーサーも、「真の武士道を見た」と語ったとされます。
しかも今村は、刑期満了後も、陸軍軍人としての責任を取るため、自宅で閉居生活をおくりました。
それこそが、彼なりの責任の取り方だったのではないでしょうか。
本特集は今村の、太平洋戦争における激闘ぶりと、戦後の責任の取り方を描き、その筋の通った人生の歩みから、リーダーのあるべき姿を探っていきます。

特集2は、戦国の「仕事ができる人」を紹介します。
優れたスキルで道を切り拓いた武将や、一芸に秀でた大名たちを採り上げています。

特別企画は、「これだけは知っておきたい『日本書紀』の基礎知識」です。
編纂されて今年で1300年を迎える『日本書紀』の、ここだけは知っておきたいポイントをまとめています。

公式サイト
今月号の目次
日本人の鏡
黒鉄ヒロシ
3p
グラビア
この人に会いたい vol.158
葵わかな
7p
特集1 名将・今村 均 男が守り抜いたもの
【総論】
信念と覚悟を持ち続けた「真の軍人」
保阪正康
14p
ビジュアル
MAP&年表 名将への歩み

22p
コラム1
薫陶、信頼、友情…今村均をめぐる人々

24p
学問の道から武人の道へ――若き日々に得たもの
松田十刻
26p
満洲事変、十月事件…揺れる陸軍でいかに行動し、何を思ったか
原 剛
32p
【南寧・蘭印作戦】
大軍相手の防衛戦と攻略戦で見せた「将器」
誉田龍一
38p
【ラバウル防衛】
山本五十六との別れ、そして自給体制でめざした“八紘一宇”
谷津矢車
46p
かつての部下のために…終戦後も闘い続けたサムライ
秋月達郎
52p
学ぶべきは、人生百年時代の「責任の果たし方」
神田昌典
60p
コラム2
二・二六、終戦、軍事裁判…そのとき今村は――

64p
特集をもっと知るための本

66p
特集2 戦国の「仕事ができる人」
交渉力、先見力、情報収集力… 優れたスキルで道を切り拓く
橋場日月
116p
築城、作刀、能楽… “一芸に秀でた”大名たち
渡邊大門
124p
特別企画
これだけは知っておきたい『日本書紀』の基礎知識
古川順弘
83p
連載・読み物
歴史こぼれ話 日本海海戦と戦艦三笠
第10回 敗将によって広まった東郷元帥のロシアでの名声

67p
明智光秀も名手だった!?
鉄炮はどのように伝わり、広まっていったのか
宇田川武久
68p
握り寿司、天ぷら、蕎麦――安価でお手頃!
日本のファストフードを生み出した「江戸の智恵」
安藤優一郎
72p
九州に「南朝王国」を築いた皇子・懐良親王
森 茂暁
76p
日米それぞれから見た「ミッドウェー海戦」の本質
平塚柾緒
80p
渋沢栄一、松永安左エ門、松下幸之助…
90歳を超えても現役には負けない! 近代の“ご長寿”経済人たち
前坂俊之
93p
連載小説 月と日の后
第23回 初花の章
冲方 丁
98p
「歴史街道」伝言板

104p
BOOKS・CINEMA

106p
この著者に注目!
畠中 恵

108p
連作読切小説 戦国武将×四十七都道府県
第7回 佐竹義重×茨城県「鬼の生涯」
今村翔吾
110p
貿易戦争の世界史――「覇権争い」はここから始まった
宇山卓栄
130p
福の神、軍神、北方の守護神…
武人たちが信仰した“最強武神”毘沙門天とは
武藤郁子
136p
年間購読のご案内

141p
次号予告!

142p
歴史街道脇本陣

143p
台湾建築紀行 日本人の足跡を求めて
第6回 台湾総督官邸
写真・文 片倉佳史
146p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。