雑誌
歴史街道 2020年9月号
今月号の読みどころ
今月の特集1は、<「終戦」75年目の真実>です。
今年2020年は、「終戦」から75年にあたります。
しかし、一口に「終戦」と言っても、その実現は決してたやすいものではありませんでした。
戦争終盤、日本国内では様々な終戦工作が進められる一方、徹底抗戦を求める声があり、国論はなかなかまとまりませんでした。
そうした中、「聖断」によって何とかポツダム宣言受諾へと至るわけですが、それで戦いが終わったわけではありませんでした。
ソ連は満洲・樺太への侵攻を継続し、国内では宮城事件のような不穏な動きがあり、さらには9月2日の降伏文書調印式の直後には、マッカーサーがポツダム宣言と相反する布告を出すという事態まで起きています。
しかし、ソ連の侵攻は樋口季一郎が中心となって食い止め、国内の不穏分子は田中静壱が鎮圧にあたり、そしてマッカーサーに対しては重光葵が断固抗議し、布告を撤回させました。
それらがあってようやく、現在の我々が知る「終戦」を迎えることができたのです。
つまり「終戦」とは、「聖断」に向けての奮闘と、8月15日以降の「戦い」が絡み合って、実現されたものといえるでしょう。
「聖断」に奔走した人々と、8月15日以降も戦い続けた人々を取り上げることで、「終戦」の実相に迫ります。
特集2は、信長に敗れし者たちの「その後」です。
織田信長が天下人へと駆け上がっていく一方で、信長に敗れ去った者たちがいました。
美濃の斎藤義龍、南近江の六角義賢――。
しかし彼らの人生は、信長に敗れた時点で終わってはおらず、戦いは続いていました。
信長に敗れし者たちの「その後」に光を当てます。
特別企画は、10分でわかる「十字軍の200年史」。
200年もの長きにわたり、ヨーロッパからイスラム世界へと遠征が行なわれた十字軍。
それはなぜ起こったのか、その舞台裏に迫ります。
今年2020年は、「終戦」から75年にあたります。
しかし、一口に「終戦」と言っても、その実現は決してたやすいものではありませんでした。
戦争終盤、日本国内では様々な終戦工作が進められる一方、徹底抗戦を求める声があり、国論はなかなかまとまりませんでした。
そうした中、「聖断」によって何とかポツダム宣言受諾へと至るわけですが、それで戦いが終わったわけではありませんでした。
ソ連は満洲・樺太への侵攻を継続し、国内では宮城事件のような不穏な動きがあり、さらには9月2日の降伏文書調印式の直後には、マッカーサーがポツダム宣言と相反する布告を出すという事態まで起きています。
しかし、ソ連の侵攻は樋口季一郎が中心となって食い止め、国内の不穏分子は田中静壱が鎮圧にあたり、そしてマッカーサーに対しては重光葵が断固抗議し、布告を撤回させました。
それらがあってようやく、現在の我々が知る「終戦」を迎えることができたのです。
つまり「終戦」とは、「聖断」に向けての奮闘と、8月15日以降の「戦い」が絡み合って、実現されたものといえるでしょう。
「聖断」に奔走した人々と、8月15日以降も戦い続けた人々を取り上げることで、「終戦」の実相に迫ります。
特集2は、信長に敗れし者たちの「その後」です。
織田信長が天下人へと駆け上がっていく一方で、信長に敗れ去った者たちがいました。
美濃の斎藤義龍、南近江の六角義賢――。
しかし彼らの人生は、信長に敗れた時点で終わってはおらず、戦いは続いていました。
信長に敗れし者たちの「その後」に光を当てます。
特別企画は、10分でわかる「十字軍の200年史」。
200年もの長きにわたり、ヨーロッパからイスラム世界へと遠征が行なわれた十字軍。
それはなぜ起こったのか、その舞台裏に迫ります。
公式サイト |
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目には見えぬがこの国が持っていた“チカラ” |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.164 |
中山優馬 |
7p |
特集1 「終戦」75年目の真実 男たちが守ろうとしたもの
【総論】 昭和天皇の想いが秘められた「聖断」──その真の意味とは |
保阪正康 |
14p |
国内外で展開された和平工作の“失敗の本質” |
平塚柾緒 |
22p |
妥協を許さない米国と北海道を狙うソ連、それぞれの思惑 |
吉田一彦 |
30p |
「徹底抗戦」一色ではなかった陸軍──派閥構造から読み解く |
山本智之 |
36p |
【田中静壱】 宮城事件と最後の叛乱は、かくして鎮圧された |
秋月逹郎 |
42p |
【樋口季一郎】 八月十七日の開戦、ソ連の野望を打ち砕くために |
早坂 隆 |
50p |
【重光葵】 マッカーサーと直接対決──植民地化を防ぐための闘い |
植松三十里 |
55p |
特集をもっと知るための本 |
60p |
特集2 信長に敗れし者たちの「その後」
【斎藤龍興】 かつての「暗愚の国主」が双眸に宿した決意 |
天野純希 |
80p |
【六角義賢】 意地にかけても、ひとつの勝ちを?ぎ取らん |
吉川永青 |
85p |
【列伝】 茶の湯、海外追放、身内の反乱──抗った末にたどり着いたのは… |
楠戸義昭 |
90p |
特別企画 10分でわかる十字軍の200年史
教皇、諸侯、それぞれの目的から“聖戦”の舞台裏まで |
宇山卓栄 |
115p |
連載・読み物
今さら人に聞けない「アメリカの黒人」の歴史 |
上杉 忍 |
62p |
歩きタバコ禁止、左側通行、お歯黒… 江戸にはこんなマナーがありまして |
安藤優一郎 |
68p |
天皇家をもおびやかした「蘇我氏」の光と影 |
古川順弘 |
72p |
連載小説 月と日の后 第29回 日輪の章 |
冲方 丁 |
96p |
「歴史街道」伝言板 |
104p |
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BOOKS・CINEMA |
106p |
|
この著者に注目! 神田千里 |
108p |
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連作読切小説 戦国武将×四十七都道府県 第13回 龍造寺家兼×佐賀県「老躯、駆ける」 |
今村翔吾 |
110p |
全ては「道のため、人のため」――幕末の名医・緒方洪庵の生涯 |
長尾 剛 |
124p |
開戦から八十年――「名言」で読み解く太平洋戦争 第2回 日本人が錯覚し、見落としたもの |
半藤一利 |
130p |
ふるさとの先人×SDGs~嚶鳴だより 第5回 但馬聖人・池田草庵と教育大綱 |
138p |
|
年間購読のご案内 |
141p |
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次号予告! |
142p |
|
歴史街道脇本陣 |
143p |
|
歴史とともに味わう 世界の城 第2回 安平古堡 |
島崎 晋 |
146p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。