歴史街道
発売日
2020年11月10日
税込価格
790円
(本体価格718円)
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歴史街道 2020年12月号

今月号の読みどころ

今月の特集1は、「日本と米中の近現代史――衝突の本質」です。
いま、日本、アメリカ、中国の関係が大きく揺れ動こうとしています。
11月の米大統領選挙では、対中政策が一つの大きな争点となった一方で、日本も総理大臣が交代し、対中政策がどのようなものになるかが気になるところです。
かように、日米中の先行きが大きく取りざたされているわけですが、近現代の世界史を理解するにおいて、この三国関係を抜きにして語ることはできません。
日本の近代化と列強の仲間入りには、米中が大きくかかわりますし、中国の近代化においても日米を欠くことはできません。
何より、太平洋戦争のそもそもの導火線は、日米の対中政策の隔たりにあり、この三国は近現代史のキープレーヤーと言ってよく、今後も互いにかかわらずにはいられないでしょう。
そこで本特集では、日米中の三国がそれぞれどのように関係してきたかを俯瞰的に辿りつつ、三国関係の本質に迫るものとします。

特集2は、「“戦国最大の頭脳戦”小牧長久手」です。
清洲会議を制し、織田家中で実権を掌握しつつある羽柴秀吉と、信長の遺児・信雄から助力の要請を受けた徳川家康が、小牧長久手で激突。
それぞれの目論見と戦略とは――。

特別企画は、ニッポンのすごい“異能力者”列伝です。
卑弥呼・武内宿禰・役小角・空海・安倍晴明など、日本史の異能力者を紹介します。

公式サイト
今月号の目次
特集1 日本と米中の近現代史 衝突の本質
【総論】
三国間の対立――その裏側には“悪夢のシナリオ”があった
中西輝政
14p
ビジュアル 
MAP&年表◎「協調」と「対立」の150年

22p
通史 
これだけは押さえておきたい「日米中」の歩み
河合 敦
24p
黒船来航 
ペリーの真意とは――今も変わらない「三国の意外な図式」
佐藤賢一
30p
満洲事変・日中戦争 
孫文、蒋介石、汪精衛は日米といかに向き合ったか
川島 真
36p
日米戦争 
共存共栄へ――開戦の回避に奔走した駐日米大使グルー
太田尚樹
44p
金子堅太郎◎日露講和を実現した、ルーズベルト大統領との絆
江宮隆之
50p
石原莞爾◎満洲の大地に描いた夢とは何だったのか
秋月逹郎
56p
特集をもっと知るための本

64p
特集2 “戦国最大の頭脳戦”小牧長久手
秀吉と家康、それぞれの思惑と誤算
近衛龍春
118p
池田恒興、「中入り」の失敗に旧主・信長を想う
谷津矢車
126p
大型企画 金ケ崎の退き口
ドキュメント 
朝倉によって信長が最大の危機に
吉川永青
66p
ビジュアル 
大河ドラマ「麒麟がくる」に見る織田vs.朝倉

72p
特別企画
ニッポンのすごい“異能力者”列伝
奈落一騎
89p
連載 読み物
結果の前、過程の前、スタートの前
黒鉄ヒロシ
3p
写真でめぐる「戦国の古戦場」

7p
「大悪」か「有徳」か――雄略天皇の真実
古川順弘
74p
紫式部、清少納言、そして三英傑も親しんだ!? 「囲碁」には長い歴史がありまして…
鷹橋 忍
80p
世界遺産・白川郷―― “天離る地”飛騨の知られざる戦国史
宮本昌孝
84p
連載小説 月と日の后
第32回 日輪の章
冲方 丁
98p
「歴史街道」伝言板

104p
BOOKS・CINEMA

106p
この著者に注目!
今井秀和

108p
連作読切小説 戦国武将×四十七都道府県
第16回 竹中半兵衛×岐阜県「完璧なり」
今村翔吾
110p
開戦から八十年――「名言」で読み解く太平洋戦争
最終回 沖縄戦、ソ連参戦、絶望的状況で…
半藤一利
132p
年間購読のご案内

141p
次号予告!

142p
歴史街道脇本陣

143p
歴史とともに味わう世界の城
第5回 マルボルク城
島崎 晋
146p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。