編集部から [PHPスペシャル 2014年6月号]

言葉は「発した側の想いの通りには伝わらない」という現実にぶつかり、苦しんだこともあります。でも逆に「受け手が、その人生経験を加味し、想い以上の形で受け取ってくれた」こともありました。かなうなら最善の言葉を選びたい。最善の受け取り方を期待しながら。(新)

誰もが認める名言や名台詞もいいけれど、自分だけの「いい言葉」もあるのではないでしょうか。たとえほかの人に説明したり共有したりすることが難しくても、そのよさは決して損なわれません。自分にとってかけがえのない宝物として、そっと胸に抱き続けたいと思います。

ここしばらく、「自分の発言に耳を澄ます」という実験をしてみました。結果、どうやら私は「おもしろい」という言葉を発するときに、この上ないしあわせを感じているようです。ほほぉ。そうか。これからもおもしろいものに出逢ってゆけば、毎日がもっとたのしめそうです。