歴史街道
発売日
2008年8月6日
税込価格
628円
(本体価格571円)
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歴史街道 2008年9月号

今月号の読みどころ

 小十郎は、扇子で蝿を追うしぐさをして言います。「天下の兵はこのようなもの。追っても追っても、またやって来ます」。そのひと言で政宗の胆は決まりました。小田原の陣の豊臣秀吉のもとに参陣する、と。小十郎のひと言が伊達家を滅亡から救った瞬間です。奥州を席捲して「独眼竜」と畏れられた伊達政宗。その傍らに常に在り、智略と炯眼をもって軍師役を果たした片倉小十郎景綱。主従の結束の強さは秀吉や徳川家康ら天下人も羨むほどで、二人はともに天下への夢を追い続けました。叛服常ならぬ戦国の世において、これほど固い「絆」を生んだものは何であったのかを、本特集で探ります。
 特別企画は、江戸の怖い話を紹介する、大江戸百物語です。

公式サイト
今月号の目次
肩コリ 五十両
黒鉄ヒロシ
3p
この人に会いたい vol.20
石原さとみ
7p
総力特集 独眼竜と稀代の軍師 伊達政宗と片倉小十郎 天下を目指した男たちの絆
総論
 「一期一会」の緊張感が鍛え上げた独眼竜とその軍師
童門冬二
14p
ビジュアル1
 「狙うは天下ぞ」独眼竜と稀代の軍師、見参!

20p
ビジュアル2
 危機一髪! 伊達軍団、人取橋を死守す

22p
ビジュアル3
 「伊達者」と呼ばれた黒と金の軍装

24p
「生涯、若君の右目となる」
青年当主の覇気に火をつけた傳役の思い
八尋舜右
26p
コラム1
 四面楚歌! 政宗初陣時の情勢

31p
「小十郎、ひるむな!」
敵を欺くとっさの機略、人取橋の死闘を制す
海道龍一朗
32p
コラム2
 秀吉が惚れ込んだ「猛将の息子」

37p
奥州制覇へ!
 激戦の摺上原に、独眼竜の采配と軍師の機転が冴える
工藤章興
38p
コラム3
 奥州制覇への道のり

43p
ビジュアル4
 会心の陽動策! そして決戦の地、摺上原へ

44p
「死中に活を求める道は一つ」
小田原参陣、そして秀吉との勝負へ
野村敏雄
46p
コラム4
 小十郎が磨き上げた伊達の鉄砲隊

51p
政宗に異心あり?
 蒲生を翻弄し、主従は天下への望みを捨てず
中津文彦
52p
コラム5
「山形城を見捨てられよ」非情に徹した進言

57p
ビジュアル5
 小十郎が拠った堅城・白石城

58p
「倅、重綱めに先陣を」
主君の背中を守り続けた男の最後の願い
永岡慶之助
60p
  
グラフィティ にっぽんの剣豪
84 山田治朗吉
本山賢司
66p
一度は宿泊したいクラシックホテル 箱根 富士屋ホテルを訪ねて
1 二人の経営者、夢の結晶
藤谷恵
68p
時の迷路―明治・大正・昭和篇
明治の学校
香川元太郎
74p
小松帯刀、大政奉還を実現した「周旋」の人
桐野作人
76p
太古の香りと幽玄なる世界、春日大社の魅力
梅澤恵美子
82p
特別企画 大江戸百物語 身の毛がよだつ怪奇譚
武家屋敷の怪の巻
田中聡
89p
ビジュアル 大江戸「怪奇譚」MAP

92p
深川・浅草界隈の怪の巻

95p
古戦場の怪の巻

99p



大和ミュージアム館長が語る日本海軍士官の証言
第八回 日辻常雄 392回の出撃を重ねた飛行艇隊長
戸高一成
104p
「歴史街道」伝言板

110p
BOOKS・CINEMA

112p
この著者に注目!
和田竜

114p
人物で語る日本近代史
第4回 伊藤博文 前編 
      現代の霞ヶ関が模範とすべき「明治の官僚」
中西輝政
116p
谷沢永一の「日本史ヤミ鍋」
85 佐藤信淵の実像が黙殺される理由
谷沢永一
122p
日本を変えた古代史10大事件
最終回 聖武天皇の奇行に秘められた古代史の鍵
関裕二
125p
歴史街道クイズ 「戦国検定!」

132p
歴史街道・ロマンへの扉
名張
鶴田純也
134p
江戸のスイーツを食べ歩く
第八回 両国・越後屋若狭 水ようかん
岸朝子(選) 逢坂剛(筆)
136p
日本ふるさと紀行 城下町を訪ねて
第七回 岡山県・高梁
中塚裕(写真)七森武倫(文)
141p

歴史街道 とは

「いま、歴史がおもしろい」
 歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。