雑誌
歴史街道 2010年9月号
今月号の読みどころ
「治部少輔が忍の城を水攻めし、堤が切れて味方が溺れたとよ」…。
石田三成が戦下手であった証拠とされる忍城水攻めの失敗。しかしこれについて三成は一言の弁明もせず、また彼の下で戦った諸将で非難する者が皆無だったのはなぜでしょうか? 秀吉の下で権勢をふるった傲慢な官吏、しかも戦下手で関ケ原で大敗した…これまでそんなイメージで語られてきた三成像は、近年の研究で180度変わりつつあります。すなわち彼の悪評は徳川時代の捏造である一方、秀吉の失政を肩代わりし、泥かぶり役を自ら買って出た三成の意思によるものであることが見えてきたのです。日本史上最も誤解された武将の実像と、「大一大万大吉」の旗印に込めた思いを探ります。第2特集は「紫電改と菅野直」です。
石田三成が戦下手であった証拠とされる忍城水攻めの失敗。しかしこれについて三成は一言の弁明もせず、また彼の下で戦った諸将で非難する者が皆無だったのはなぜでしょうか? 秀吉の下で権勢をふるった傲慢な官吏、しかも戦下手で関ケ原で大敗した…これまでそんなイメージで語られてきた三成像は、近年の研究で180度変わりつつあります。すなわち彼の悪評は徳川時代の捏造である一方、秀吉の失政を肩代わりし、泥かぶり役を自ら買って出た三成の意思によるものであることが見えてきたのです。日本史上最も誤解された武将の実像と、「大一大万大吉」の旗印に込めた思いを探ります。第2特集は「紫電改と菅野直」です。
公式サイト |
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石田三成裁判 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.44 |
市川由衣 |
7p |
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【総力特集】 石田三成の真実 何のために生きるか
総論 「大一大万大吉」の旗を掲げ、乱世を私心なく生きた男 |
童門冬二 |
14p |
ビジュアル1 左近の奮迅、大筒の咆哮! 笹尾山に三成あり |
20p |
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ビジュアル2 黒具足、水牛の角立物…決戦前夜の勇姿 |
22p |
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ビジュアル3 佐和山城跡マップ |
24p |
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後方支援、諜報…秀吉直伝の「奇策」で七本槍の武功を凌ぐ |
江宮隆之 |
26p |
コラム1 父の道義、兄の民政…石田の家風が示すもの |
31p |
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28キロの築堤! 無理を承知の忍城水攻めで目指したもの |
中井俊一郎 |
32p |
より深く知るための本 |
37p |
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ビジュアル4 行田市街から熊谷まで…忍城水攻めの全容 |
38p |
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利休処断、氏郷毒殺、秀次切腹… 「三成黒幕」の冤罪を証明する |
小和田哲男 |
40p |
三成をめぐる人々 |
45p |
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早期講和あるのみ… 碧蹄館勝利を導きつつあくまで所信を貫いて |
工藤章興 |
46p |
89人の家臣たち |
51p |
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義は必ず天に通ず! 表裏なき憎まれ役、家康との決戦に起つ |
八尋舜右 |
54p |
第1部 へいくわいなれど赤心隠れなし |
54p |
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コラム2 佐竹、上杉、真田、津軽…三成を選んだ男たち |
59p |
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第2部 秘策は潰えようと義は畢らず |
60p |
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「清須越」から400年 信長の居城と戦国の大都市・清須を訪ねて |
69p |
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きまぐれ探検 昭和なスケッチ 第4回 三ノ輪橋界隈 |
本山賢司 |
74p |
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【特集】松山に三四三空あり! 紫電改と菅野直 ― 最強戦闘機に託した闘志
制空権を奪回せよ! 海軍最強戦闘機隊の軌跡 |
戸高一成 |
78p |
コラム 「知将」「仁将」「猛将」…3人の飛行隊長 |
83p |
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ビジュアル 菅野の愛機、局地戦闘機・紫電改 |
84p |
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零戦に勝る新型機を駆り、剣部隊を率いて初陣へ |
松田十刻 |
86p |
「こちら菅野一番、全機突撃」あくまで戦い抜く |
松田十刻 |
90p |
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史上最大の通貨偽造 ベルンハルト作戦 前編 |
吉田一彦 |
94p |
【連載小説】 我、六道を懼れず 真田昌幸 連戦記 第7回 |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 浅田次郎 |
114p |
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真実の日米衝突史―その歴史から何を学ぶべきか 第2回 ペリー来航がもたらした友好的な出会い |
渡部昇一 |
116p |
あなたはどれだけ解ける? 江戸の名所を「判じ絵」で読む |
122p |
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石につまずいて「夢」を拾った男の物語 ―郵便配達夫シュヴァルが築いた「理想宮」 |
戸田京助 |
124p |
歴史街道クイズ 「戦国検定!」 |
130p |
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【特別付録】 「立花宗茂」 イラスト壁紙・携帯待受画像ダウンロード |
132p |
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歴史街道・ロマンへの扉 斑鳩 |
鶴田純也 |
134p |
東京で味わう ふるさとの料理×うまい酒 第2回 岡山県 ままかり |
石田 千 |
136p |
湖国百景 近江路をゆく 第8回 近江八幡・安土 |
寿福 滋 (写真・文) |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。