雑誌
歴史街道 2012年2月号
今月号の読みどころ
「海から日の本を変えようぞ!」。不安と悲観に覆われた平安時代末期。それまで絶対的なものとされていた貴族や宗教の権威を「武力」をもって凌駕し、日宋貿易を中心に据えて国を富ませ、閉塞した社会を打ち破った男がいました。平清盛です。平家の棟梁であるとともに、位人臣を極め、時代を変革してのけたそのスケールは、後世の織田信長以上ともいわれます。また彼が築いた政権は、鎌倉幕府の前身ともいえる性格を持ち、その土台がなければ、源頼朝が幕府を開くことも叶いませんでした。つまり、明治維新まで続く武士の世を創始した男こそ、清盛といえるのです。その破壊力が、閉塞感に包まれた現代に語りかけるものを探ります。第二特集は「占守島・ソ連の野望を砕いた男たち」です。
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今こそ、キヨモリ返すべき時 |
黒鉄ヒロシ |
5p |
この人に会いたい vol.61 |
堀北真希 |
9p |
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【総力特集】平清盛の破壊力 「侍」が時代を変える
総論 閉塞社会を突き崩し、武士の世を導いた「ビジョンある破壊者」 |
童門冬二 |
16p |
ビジュアル1 「主上をお護りいたす!」清盛、六条河原へ |
22p |
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ビジュアル2 大河ドラマ「平清盛」にみる平家、源氏、朝廷 |
24p |
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特別インタビュー 清盛の強烈なエネルギーを表現したい |
松山ケンイチ |
26p |
不安と悲観に覆われた「末法の世」に、なぜ武士が台頭したのか |
上杉和彦 |
28p |
年表 新時代を切り拓いて…64年の軌跡 |
33p |
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「平家とて武士ぞ!」祖父正盛の武功、父忠盛の野望に後押しされて |
永岡慶之助 |
34p |
コラム1 祇園闘乱事件が変えたもの |
39p |
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ビジュアル3 未曾有の大乱へ…保元の乱前夜の対立 |
40p |
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内裏方か、新院方か…都を真っ二つにする騒乱の中、大義を掲げる 〈保元の乱〉 |
中津文彦 |
42p |
ビジュアル4 内乱、再び…平治の乱前夜の反目 |
48p |
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主上を守るは平家の棟梁…義朝を破り、公卿を沈黙させた手際とは 〈平治の乱〉 |
高橋直樹 |
50p |
天皇を支持し、位人臣を極めた「配慮の人」が武家政権を切り拓く |
上杉和彦 |
56p |
コラム2 天皇の祖父に…平氏の絶頂期 |
61p |
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宋国と対等な海の都を…後白河や貴族との確執を超えて目指したもの |
秋月達郎 |
62p |
コラム3 源平は国の固め…裏目に出た配慮 |
67p |
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清盛とその時代を訪ねて 京都・神戸散策MAP |
68p |
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きまぐれ探検 昭和なスケッチ 第21回 浦和界隈 |
本山賢司 |
74p |
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【特集】昭和二十年八月十七日 占守島・ソ連の野望を砕いた男たち
特別対談 「断乎として反撃せよ!」日本を救った二人の指揮官 |
山内昌之 早坂隆 |
78p |
士魂部隊、全軍をあげて敵を水際に撃滅せんとす |
大野 芳 |
86p |
人は死して名を残す |
池田 誠 |
92p |
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仮装巡洋艦アトランティス 第2回 獲物を求め大西洋からインド洋へ |
吉田一彦 |
95p |
[連載小説]真田昌幸 連戦記 第24回 我、六道を懼れず |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 鎌田東二 |
114p |
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駐日米大使グルーの昭和史 ―天皇を敬慕し、開戦回避に尽くしたアメリカ人 第11回 パナイ号事件の裏側と斎藤大使の涙 |
太田尚樹 |
116p |
あなたもいざ腕試し! 「新選組検定」の楽しみ方 |
菊地 明 |
122p |
大切な人を元気づけたい! 絵葉書が語る日露戦争 |
平間洋一 |
127p |
歴史街道クイズ 「戦国検定!」 |
132p |
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歴史街道・ロマンへの扉 堺・菅原神社 |
鶴田純也 |
134p |
東京で味わう ふるさとの料理×うまい酒 第19回 宮城県 はっと汁 |
石田 千 |
136p |
続・自転車紀行 シルクロードをゆく 第13回 エルズルムからトラブゾンへ |
長澤法隆(写真・文) |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。