雑誌
歴史街道 2015年4月号
今月号の読みどころ
「天下布武」を掲げて全国統一の野望を抱き、足利将軍を傀儡として、朝廷とも対峙した旧来の秩序の「破壊者」……。織田信長といえば、そんなイメージが定着しているでしょう。しかし今、最新研究から別の姿が見え始めています。すなわち、天下布武の「天下」は日本全国を意味するものではなく、必ずしも足利将軍を傀儡にしようと意図したわけでもなく、朝廷に対しては一貫して尊重していた。そしてまた、信長以前の戦国大名は、誰も全国統一を目指した者はいなかった……。これまでの戦国の常識が覆る研究成果が続々と発表される一方、信長が全国制覇を目前にしたのは紛れもない事実です。果たして信長とは何者だったのか。織田信長の真実に迫ります。
第二特集は「『イスラム教』入門」です。
第二特集は「『イスラム教』入門」です。
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真実の信長の真実 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.99 |
堀北真希 |
7p |
総力特集 最新研究に見る 真実の信長 「破壊者」の先へ
序論 史料研究の深化で、戦国史が変わる、信長が変わる |
小和田哲男 |
14p |
ビジュアル1 天正十年六月一日、天空の異変 |
18p |
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ビジュアル2 永禄十一年、信長の上洛と「天下布武」 |
20p |
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戦国大名は天下統一を目指していない! 常識が覆る戦国史Q&A |
小和田哲男 |
22p |
ビジュアル3 本能寺の真相がついに? 黒鉄ヒロシが描く信長 |
28p |
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「天下=畿内」の静謐が判断基準…領国を拡大させた戦いの構図とは |
金子 拓 |
30p |
コラム1 信長上洛、その時京都は… |
35p |
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「麟」の花押と「天下一統」への思い…なぜ乱世を鎮めようとしたのか |
桐野作人 |
36p |
年表 畿内静謐か、全国制覇か… |
41p |
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「天下」「将軍」「朝廷」「全国統一」…研究者の諸説を整理する |
渡邊大門 |
42p |
商業拠点の支配こそが第一義…桁違いの軍事力を生み出したもの |
橋場日月 |
46p |
コラム2 「第六天魔王」としての顔 |
51p |
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「一次史料」「二次史料」及び関連書から、新たな信長像を読み解く |
渡邊大門 |
52p |
宗教弾圧、革新的戦術、武田との対立、四国政策転換を検証する |
渡邊大門 |
56p |
コラム3 「天下静謐」の半ばでなぜ討たれたのか |
61p |
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「布武」の真の意味とは…変わりゆく信長像といかに向き合うべきか |
童門冬二 |
62p |
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与謝野晶子と堺 「商い」が育んだ「生き方」と「暮らし方」 |
太田 登 |
68p |
お江戸ぶらり散歩 あの日、あの時、この場所で 第13回 明暦の大火 |
文・絵 堀口茉純 |
74p |
五つのキーワードでわかる! 「イスラム教」入門 1400年息づく宗教
「イスラム教」ってどんな宗教? |
菊地達也 |
80p |
創始者の「ムハンマド」はどんな人? |
菊地達也 |
82p |
「シーア派とスンナ派」はどう違う? |
菊地達也 |
84p |
ビジュアル 「東京ジャーミイ」に行こう |
86p |
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数々の「戒律」は、誰が定めたのか? |
菊地達也 |
88p |
なぜ「西洋と対立」しているのか? |
菊地達也 |
90p |
コラム ワールドカップ中、選手は断食するの? |
92p |
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レイテ沖海戦の内幕 第3回 栗田艦隊と米機動部隊、それぞれの不安 |
吉田一彦 |
94p |
我、六道を懼れず 真田昌幸 連戦記 立国篇 第23回 |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 土田美登世 |
114p |
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大東亜戦争写真紀行 世界で感謝された日本人 第12回 米艦隊を撃破! |
文・写真 井上和彦 |
116p |
信長に先駆けた男… 「日本の統治者」と呼ばれた三好長慶の実像 |
天野忠幸 |
123p |
歴史街道脇本陣 |
131p |
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歴史街道・ロマンへの扉 十津川村 |
林 宏樹 |
134p |
文人がこよなく愛した味と店 第2回 笹乃雪・絹ごし豆富 正岡子規 |
木内 昇 |
136p |
四国百景 第3回 徳島城と眉山山麓 川と山に抱かれた城址 |
写真・文 藤田建 |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。