雑誌
歴史街道 2015年7月号
今月号の読みどころ
矢と願文を埴生八幡宮に捧げた木曾義仲は、声を上げました。何処からか飛び来った白鳩が、源氏の白旗の上を旋回しています。「これは神の遣いに違いない。者ども、我らは勝つぞ!」。寿永2年(1183)5月、史上名高い倶利伽羅合戦の始まりでした。幼くして父を討たれた源氏の御曹司は、信州木曾で成長し、平家打倒の令旨を奉じて挙兵。平家の大軍を次々と打ち破り、京へと突き進みます。傍らには常に四天王や巴御前の姿があり、彼らの固いつながりこそが、義仲軍の強さの秘密でした。その結束は、義仲が逆境に立たされても、微塵も揺るがなかったのです。主従を最後まで一つにした、木曾義仲という男の魅力とは何であったのかを探る特集です。
第二特集は「明治創業者ものがたり」です。
第二特集は「明治創業者ものがたり」です。
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『木曾最期』からの復活 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.102 |
鈴木京香 |
7p |
総力特集 木曾義仲 「情」を重んじ、駆け抜けた驍将
総論 「ともに同じ夢を追ってみたい」…情に殉じた武将が放つ優しい輝き |
武久 堅 |
14p |
ビジュアル1 奇跡の再会、そして最後の戦いへ |
20p |
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ビジュアル2 馳せ参じる武士たち! 信濃から京を目指す |
22p |
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駒王丸に従い助けよ…人並み外れた智略と決断力を育んだ木曾の日々 |
浅倉卓弥 |
24p |
源平はなぜ誕生した? 源氏はなぜ一族で争った? 源平時代Q&A |
上杉和彦 |
30p |
ビジュアル3 終生の結束、同族の争い…義仲を彩る人々 |
36p |
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信濃の山河は我らの血肉ぞ! 敵の侵攻に源氏の白旗掲げ、若武者起つ |
梓澤 要 |
38p |
コラム1 大姫が慕った義高 |
43p |
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猿の馬場に誘き寄せる! 平家軍を粉砕した倶利伽羅峠の計略と恩人の死 |
高橋直樹 |
44p |
命の恩人と右筆…義仲の運命を変えた二人 |
50p |
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以仁王に報いたい…真っ直ぐな思いを翻弄した後白河と頼朝の権謀術数 |
樋口州男 |
52p |
コラム2 なぜ北陸宮の皇位にこだわったのか |
57p |
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兼平の身を案じた一瞬…湖畔に主従は散れども、魂は鳰と化して蒼空へ |
秋月達郎 |
58p |
武蔵、信州、越中、加賀、近江…義仲の足跡を追って |
文・写真 伊藤悦子 |
64p |
より深く知るための本 |
73p |
明治創業者ものがたり 近代日本を牽引した「ものづくり」の魂
世の中に役立つ商品の発明こそわが使命 田中久重 |
松田十刻 |
78p |
廉価な国産オルガンを全国の小学校に 山葉寅楠 |
江宮隆之 |
82p |
ビジュアル 田中久重の最高傑作…「万年自鳴鐘」 |
86p |
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国産の良さを、信頼される商品を…創業者たちの挑戦 |
88p |
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コラム 創業の思いを託した看板商品 |
92p |
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レイテ沖海戦の内幕 第6回 誰のための戦いであったのか |
吉田一彦 |
94p |
我、六道を懼れず 真田昌幸 連戦記 立国篇 第26回 |
海道龍一朗 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 片倉佳史 |
114p |
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大東亜戦争写真紀行 世界で感謝された日本人 第15回 帰還せず、独立のために戦った男たち・インドネシア |
文・写真 井上和彦 |
116p |
お江戸ぶらり散歩 あの日、あの時、この場所で 第16回 鯨現わる |
文・絵 堀口茉純 |
122p |
世界文化遺産への登録が勧告された! いま「軍艦島」は何を語るのか 廃墟が伝える歴史の記録 |
田中次郎 |
126p |
歴史街道脇本陣 |
131p |
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歴史街道・ロマンへの扉 姫路城 |
林 宏樹 |
134p |
文人がこよなく愛した味と店 第5回 花菱・鰻丼 斎藤茂吉 |
木内 昇 |
136p |
四国百景 第6回 土佐 高知城と日曜市 |
写真・文 藤田 建 |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。