雑誌
歴史街道 2016年7月号
今月号の読みどころ
「こんな世界が、こんな生き方があったのか」……。大坂城で真田信繁が衝撃を受けたのが、石田三成、大谷吉継ら、豊臣秀吉の下で次々と政務をこなしている奉行衆の姿であったでしょう。天正14年(1586)、人質として秀吉の側近くに仕えることになった信繁は、彼らと接し、その価値観に驚きます。それまでひたすら真田家が生き残るために働いてきた信繁にすれば、三成や吉継の、私心なく天下平定を目指す生き方は、全く未知のものでした。しかもそれは主家・豊臣家のためというより、戦のない世をもたらす「統一政権の確立」を重んじるものだったのです。そんな三成、吉継が抱く理想は、信繁のその後に、どんな影響を与えたのかに迫ります。
第二特集は「駆逐艦『雪風』の奇跡」です。
第二特集は「駆逐艦『雪風』の奇跡」です。
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武士(もののふ)の扉は、義義義と開く |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.114 |
蒼井 優 |
7p |
総力特集 石田三成と大谷吉継 信繁を変えた男たちの「義」
総論 三成と吉継…豊臣政権を支えた二人の理想は、信繁に何を伝えたのか |
童門冬二 |
14p |
ビジュアル1 開戦直前、吉継の独白 |
20p |
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特別インタビュー 理屈でモノを考えつつ、制御できないほどの熱さを秘めた三成を目指して |
山本耕史 |
22p |
ビジュアル2 信繁・三成・吉継を取り巻く人々 |
26p |
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二人の出自は? 三成はへいくわい者ではない? Q&A三成と吉継 |
小和田哲男 |
28p |
ビジュアル3 「大坂夏の陣図屏風」に見る大坂城天守 |
33p |
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「槍働き」ではない武功とは…中国攻め、二つの大返しから学んだもの |
江宮隆之 |
34p |
豊臣政権を支えて…三成・吉継・信繁人生年表 |
39p |
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天下の貨物の七割は浪華に…堺の変革、博多の復興で新たな都市空間へ |
中井俊一郎 |
40p |
コラム 民への細やかな気配り…佐和山城主としての三成 |
45p |
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人質から豊臣大名の一員、吉継の娘婿に…秀吉は信繁に何を期待したのか |
橋場日月 |
46p |
「三成タクシー」に乗ってみた |
50p |
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「心配があれば私に相談してください」書状から窺える吉継の気配り |
外岡慎一郎 |
52p |
天下を安寧に導くこと…信繁が奉行の真髄を学んだ大坂城での日々 |
海道龍一朗 |
56p |
ビジュアル4 三成・吉継・信繁は城内のどこにいたのか |
62p |
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特別インタビュー 「不器用」な三成と「器用」な吉継から学び、成長する信繁を見てほしい |
堺 雅人 |
64p |
三成への同情と吉継への敬慕…東西選択の余地なし、されど勝算あり |
橋場日月 |
66p |
まさにここに三成が…古橋の伝説を語り伝えたい |
70p |
駆逐艦「雪風」の奇跡 「幸運」をもたらしたものは何か
雪風に神宿る…なぜこの艦は数々の幸運を招いたのか |
平間洋一 |
80p |
コラム 救助は船乗りの常識…幸運艦、もう一つの戦い |
85p |
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ビジュアル スラバヤ、ミッドウェー、沖縄特攻…奇跡の航跡 |
86p |
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あくまで士気高く…証言から迫る奇跡を呼んだ敢闘 |
松田十刻 |
88p |
連載・ほか
歴史街道インフォメーション |
74p |
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ドゥーリトル日本空襲の内幕 第4回 16機のすべてを喪失 |
吉田一彦 |
94p |
短期連載小説 南洋のサン=テグジュペリ ~based on a true story~ 前篇 |
秋月達郎 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
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BOOKS・CINEMA |
112p |
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この著者に注目! 金谷俊一郎 |
114p |
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井上和彦がゆくガダルカナル 第2回 飛行場をめぐる日本軍の勇戦敢闘 |
井上和彦 |
116p |
「生きること」は「苦労すること」 親鸞聖人が現代に語りかけるもの |
ひろさちや |
122p |
「冨嶽三十六景」だけじゃない! 世界が愛した『北斎漫画』の世界 |
127p |
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歴史街道脇本陣 |
131p |
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歴史街道・ロマンへの扉 大津 |
林 宏樹 |
134p |
ヨーロッパ「ビール」紀行 第2回 チェコ/プラハ |
藻上 釉 |
136p |
安芸折々 第6回 生口島 |
写真・文 松尾 純 |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。