雑誌
歴史街道 2017年2月号
今月号の読みどころ
徳川家の譜代筆頭として知られる「赤備え」の井伊家は、実は三河以来の家臣ではなく、戦国の初めまでは遠江の小領主でした。生き残るため、遠江を支配する今川家に従いますが、当主が次々と理不尽な死を遂げ、滅亡寸前に追い込まれます。この時、出家した女性の身でありながら当主となり、矢面に立ったのが次郎法師こと井伊直虎でした。井伊家を簒奪しようとする家老の小野氏、小野を後押しする主家今川家の圧力、そして近隣の武田家や徳川家が虎視眈眈と様子を窺う中、彼女はなぜ乱世に立ち向かうことができたのか。直虎が生涯をかけて守ろうとしたものは何かを描く総力特集で、大河ドラマ「おんな城主 直虎」がより楽しめる内容です。第二特集は「落語が語る江戸の年中行事」です。
公式サイト | ![]() |
---|
直虎は井伊 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.121 |
柴咲コウ |
7p |
総力特集 井伊直虎 生涯をかけて守り抜いたもの
総論 負けてなるか! 大切なものを守るべく理不尽を打ち破った女性 |
童門冬二 |
14p |
ビジュアル1 「われが井伊直虎である」女当主、乱世に挑む |
20p |
|
ビジュアル2 直虎と井伊家を取り巻く人々 |
22p |
|
ビジュアル3 「海道一の弓取り」の下…天文初期の遠州 |
24p |
|
今川家の圧力、下剋上を窺う家老、女性の強かさ…直虎が生きた時代 |
小和田哲男 |
26p |
コラム1 水に恵まれた井伊谷と姓の由来 |
31p |
|
ビジュアル4 直虎が守った井伊谷を訪ねて 井伊谷MAP |
32p |
|
平穏な日々からの暗転…度重なる悲劇、許婚との別れが出家へと導く |
楠戸義昭 |
34p |
女当主が駆け抜けた時代・井伊直虎人生年表 |
39p |
|
桶狭間に父死す…「おんな法師」として後継ぎを守り抜く覚悟を固めて |
江宮隆之 |
40p |
コラム2 井伊家を支えた南渓和尚 |
45p |
|
直虎は男だった? 「新史料」をどう読み解くか |
46p |
|
「自分しかいないのなら」粘り強くしなやかな新当主・直虎、女地頭に |
梓澤 要 |
48p |
コラム3 直虎はなぜ家康に心を寄せたのか |
53p |
|
「おなごの強さ、見せてくれる!」地頭職を失うも冷静に一歩先を読む |
近衛龍春 |
54p |
コラム4 虎松のために…女たちがめぐらせた知恵 |
59p |
|
虎松を家康の許に…井伊家の将来と希望を託し、最後の勝負に臨む |
植松三十里 |
60p |
「雑草」のように強靭で、絶対に諦めない直虎を描きたい |
岡本幸江 |
67p |
|
||
明智光秀はなぜ、領民から慕われたのか 「悪逆人」とされた男の真実 |
橋場日月 |
69p |
あの頃の暮らしがわかる 落語が語る江戸の年中行事
【第一席 春・夏】 新年から大忙し、江戸の春 いなせなかけ声が響く江戸の夏 |
監修・北原進 |
78p |
江戸時代を満喫する! 落語を聞きに行こう!! |
84p |
|
【第二席 秋・冬】 星見て、月見て、江戸の秋 寒さの中にぬくもりの江戸の冬 |
監修・北原進 |
86p |
|
||
ヨーロッパ大空襲 「無差別戦略爆撃」の真実 第5回 実感を伴わぬ破壊と殺戮 |
吉田一彦 |
94p |
連載小説 果てなき図面 帝国ホテル建築物語 第2回 出会いの章 |
植松三十里 |
100p |
「歴史街道」伝言板 |
110p |
|
BOOKS・CINEMA |
112p |
|
この著者に注目! 門井慶喜 |
114p |
|
世界で出会った「日本人の魂」~取材紀行から~ 第6回 旧ユーゴスラビア |
早坂 隆 |
116p |
AKB48と学ぶ! 四十七都道府県 この偉人を知っている? 第7回 中国・四国〈後編〉 |
河合 敦×太田奈緒 |
120p |
野球の監督は戦国大名? 日本一の監督が語る「歴史からしか学べないものがある」 |
栗山英樹 |
126p |
歴史街道脇本陣 |
131p |
|
歴史街道・ロマンへの扉 海住山寺 |
林 宏樹 |
134p |
生ハム、シャンピニオン、サルモレホ… マドリッドとアンダルシア 本場のバル巡り |
藻上 釉 |
136p |
小笠原遥か 第1回 別世界の東京 |
写真・文 冨田マスオ |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。