雑誌
歴史街道 2017年7月号
今月号の読みどころ
「7度主君を変えねば、武士とはいえぬ」。そう語ったと伝わるのが、戦国武将・藤堂高虎です。事実、高虎は幾度も主君を変えており、その姿は変節漢とも捉えられます。しかし、それは高虎が自分にとっての「武士道」を貫いたからに他なりませんでした。然るべきところで、自分の実力を発揮する――。それが高虎の信念であり、戦国乱世においては当然の価値観でした。だからこそ、高虎が最後に仕えた徳川家康は「国に大事があるときは、高虎を一番手とせよ」と全幅の信頼を寄せたのです。転職も当たり前となっている昨今、戦国乱世を強かに駆けた高虎の生きざまは、われわれに生きるヒントを与えてくれるに違いありません。そのほかの内容は、生誕150年特別企画「南方熊楠」、特別企画「10分でわかる『応仁の乱』」などです。
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高虎双六 |
黒鉄ヒロシ |
3p |
この人に会いたい vol.126 |
森川 葵 |
7p |
特集 家康が最も信頼した戦国武将 藤堂高虎 真の「武士道」とは
総論 「ただひたすら天下のために」主君を変えながら理想を追った男 |
安部龍太郎 |
14p |
ビジュアル1 年表でたどる激動の生涯 |
20p |
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ビジュアル2 武功に彩られた藤堂高虎・戦いの軌跡 |
22p |
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秀長との出逢いが、荒くれ者の運命を変えた |
木村忠啓 |
24p |
名将李舜臣を退けた、水軍大将としての決断 ―文禄・慶長の役 |
荒山 徹 |
30p |
敵将が怖れ、讃えた「勇者の率いる軍勢」 ―大坂夏の陣 |
江宮隆之 |
36p |
コラム 優秀な人材を集められた理由とは? |
40p |
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藩のモデルケースを作り上げた“治者の哲学” |
藤田達生 |
41p |
その美学が、加藤清正をしのぐ数々の名城を生んだ |
千田嘉博 |
46p |
インタビュ― 経営のプロフェッショナルが分析! 高虎に見る「求められる人材」の条件 |
岩田松雄 |
51p |
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朝鮮で「聖者」と呼ばれた、知られざる日本人 ―重松髜修伝 |
田中秀雄 |
56p |
特集 和歌山が生んだ、世界レベルの「知の巨人」 南方熊楠
日本人の可能性を示した「知の巨人」の生きざま |
田村義也 |
62p |
世界が驚いた論文を生んだ「至純な好奇心」 |
唐澤太輔 |
66p |
規格外の魅力を表わす、三つのキーワードとは |
谷脇幹雄 |
70p |
旅コラム 熊楠が愛し、守った南紀を訪ねて |
74p |
特別企画 10分でわかる「応仁の乱」
始まった本当の原因は? なぜこんなに長引いたの? Q&A これだけは知っておきたい六つのポイント |
呉座勇一 |
84p |
この時代がもっと楽しめる歴史小説ガイド |
末國善己 |
92p |
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日本大空襲 「無差別戦略爆撃」の真実 第三回 「超空の要塞」B-29の登場 |
吉田一彦 |
96p |
年間購読のご案内 |
101p |
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「歴史街道」伝言板 |
102p |
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BOOKS・CINEMA |
104p |
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この著者に注目! 吉見俊哉 |
106p |
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連載小説 果てなき図面 帝国ホテル建築物語 第7回 煉瓦の章 |
植松三十里 |
108p |
世界で出会った「日本人の魂」~取材紀行から~ 第11回 フィリピン |
早坂 隆 |
118p |
AKB48と学ぶ! 四十七都道府県 この偉人を知っている? 第12回 九州〈後編〉 |
河合敦×太田奈緒 |
122p |
聖徳太子から吉田茂まで あの“失言”が日本史を変えた |
中江克己 |
127p |
歴史街道・ロマンへの扉 朝熊山 |
林 宏樹 |
134p |
歴史街道脇本陣 |
131p |
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女子高生女優・北村優衣がゆく! 老舗の「味」と「歴史」を体験レポート 第4回 船橋屋 |
136p |
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次号予告! |
140p |
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小笠原遥か 最終回 二つの祭り |
写真・文 冨田マスオ |
141p |
歴史街道 とは
「いま、歴史がおもしろい」
歴史は過去の人物や出来事を取り上げるとはいえ、現代の人びとに役立たなければ意味がありません。また、歴史は本来、そんなに堅苦しく難しいものではなく、もっと身近で楽しいものであるはずです。そして何より、人間を知り、時代の流れを知る上で、歴史ほど有益な参考書はありません。そこで『歴史街道』は、現代からの視点で日本や外国の歴史を取り上げ、今を生きる私たちのために「活かせる歴史」「楽しい歴史」をビジュアルでカラフルな誌面とともに提供します。いわば、新しいタイプの歴史雑誌といえるでしょう。